テイラー・スウィフトの新サービスから、これからのミュージシャンはどんなことができるか考えます。

公開日: : BLOG

テイラー・スウィフトの新サービスが賛否両論

どうも、GANO(@Past_Orange)です。

大人気テイラー・スウィフトがチケット転売防止を名目に、アメリカのチケット販売業者「チケットマスター」と共同で「Taylor Swift Tix」という新たなサービスを開始しました。
Taylor Swift Tix
その戦略がかなり攻めてまして、攻めてる分賛否両論のようです。

どんなサービスかザックリと言いますと、まずファンはテイラー・スウィフトのホームページでユーザー登録をするんですね。

すると「Taylor Swift Tix」へのアクセスコードがもらえるので、そのコードを使ってサービスにアクセス。

「Taylor Swift Tix」にアクセスした後は、サイトからアルバムやグッズを買ったり、サイト経由でテイラー・スウィフトのMVを観たり、テイラー・スウィフト関連の写真をSNS上にアップする。

するとユーザーのステータスが上がる。どれだけテイラー・スウィフトが好きかが数値化されるんですね。

ステータスが高い、テイラー・スウィフト大好き度が高いほどコンサートチケットの当選確率が上がるそうです。

批判している人たちの主な意見は「金を多く払えないとチケット買えないんかい」という感じ。

確かにそうですが、MVを観続けるとかSNSで呟き続けるだけでもステータスは上がるから、そこまでハードル高くないかなと僕は思います。

チケット転売防止のみが全面に出ているのですが、そこ以外にも狙いがありそうです。

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テイラー・スウィフトは策士


出典:YouTube

さて、このサービスのすごいところは4つあります。

・転売屋、ロボットによる大量買いを防げる

・事前に資金調達、ライブコンサートのキャパを考えることができる

・ライトなファンをコアなファンに変えることができる

・新たなライトファンを獲得できる

1つずつ見ていきましょう。

転売屋、ロボットによる大量買いを防げる

これは分かりやすいですね。

チケットを買うためにはユーザー1人ひとりが個別にステータスを上げなければいけないので、チケット大量買いは難しくなります。

お金使わないとチケット買えないじゃん! って声がありますが、買う人はこのサービスがなくても買っているので、むしろ”好き度”が数値化されて良い循環になると思う。

事前に資金調達、ライブコンサートのキャパを考えることができる

ライブコンサートの前でグッズとか売ってますよね。当日どれだけ捌けるかわからないから予想より少なめに用意されていると思います。

このサービスはネット上でグッズを買えるので、ライブの資金を事前に調達することができます。

在庫が残ることも減るだろうし、どのグッズが人気なのかもすぐ分かるからより精度が上がっていく。

さらに、チケットマスターからの登録なのでどのユーザーがどの国にいるのかもデータで事前に取れるんですね。

国ごとのユーザーステータスを見ればコンサートのキャパに悩むこともなくなります。悩んでなさそうだけど。

ライトなファンをコアなファンに変えることができる

一番僕がすごいなと思ったのはここ。

なんとなくテイラー・スウィフト好きだな、グッズは多くは買わないけどチケット当たりやすくなるんだったらMV1日5回見ようかなってぐらいのライトファン。

このライトファンがですね、サブリミナル効果によって、いつの間にかテイラー・スウィフト大好きになっていく、はずなんですよ。

テイラー・スウィフト好き度が数値化されると、どうせだったらもっと伸ばしたいなって気持ちにもなってきますよね。

何回も繰り返しMV見てると、より好きになってライブコンサートに行きたくなるしグッズも買いたくなる。

ライトなはずがいつしかコアに。潜在的にやられちゃう感じ。

新たなライトファンを獲得できる

そして最近は当たり前になりつつあるSNSでの拡散。

今まで好きで拡散していた人たちは、より拡散するようになる。

さらに拡散してなかった人も、ステータスを上げたいから拡散するようになる。

するとテイラー・スウィフトのことをそんな好きでもない人がテイラー・スウィフトの顔や音楽に接する機会が増えていく。

見事ライトファン獲得です。そしてライトファンはいつの間にかコアファンに。

この流れすごくないですか?

アプリのログインボーナスみたいなサービス

この情報を知って僕は、ゲームアプリのログインボーナスみたいだなと思ったんですよ。

アプリ自体は無料でダウンロードできて遊べる。毎日ログインするとタダでアイテムがもらえたりする。

毎日なんとなくログインするものだから、じゃあちょっとだけ遊ぼうかなと触っているとランキングとかあって、ランキング上位になるとより良いアイテムがもらえたりする。

ちょくちょく遊んでるもんだから、より良いアイテムが欲しくてちょっとずつ課金額が増えていく。

そんなアプリのような戦略だなと感じました。

ゲームアプリって遊んでいる人の1割が課金してくれれば良いんだとか。

このテイラー・スウィフトの新サービスもきっと同じですね。

ユーザー登録した中の1割がアルバムやグッズを買ってくれれば資金調達はOK。

アルバムやグッズを買わない9割も、拡散をしてくれればユーザー数が増えるのでOKです。

テイラー・スウィフト、さすがです。

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これを受けてミュージシャンはどうすべきか


出典:YouTube

よし、僕らもこれをやろう! とはならないですよね。設備投資額が半端じゃないと思います。

それにテイラー・スウィフトほどの人気ならいいですが、1組でこのサービスを運営していくのも厳しいかなと思います。日本全国を駆け回るぐらいじゃないと無理。

転売屋対策もひとまず置いといて、その他の3つを考えていきましょう。

・事前に資金調達、ライブコンサートのキャパを考えることができる

・ライトなファンをコアなファンに変えることができる

・新たなライトファンを獲得できる

の3つですね。

事前に資金調達、ライブコンサートのキャパ把握

ここはITの力をフル活用していきましょう。

noteにてライブ準備の様子をアップしたり、製作途中の楽曲を公開して投げ銭を募ってみたり


polcaで少額の支援を募ってみたり

CAMPFIREなどのクラウドファンディングも活用していきましょう。

いくら黒字が出るかわからないで準備するより、事前に使えるお金を把握してその範囲内で動けば、黒字にならないにしても赤字は防ぎやすいと思います。

クラウドファンディングならチケットがどれだけ捌けているかも事前に把握できますから、ライブ場所を調節できるかもしれません。

ライトなファンをコアなファンに変える

ユーザー登録はハードル高いし、ステータス管理は大変なので、ポイントカードなんか作ってみると良いかも。

名刺サイズのもので良いので、ライブを行う日と場所を書いて、来てくれた人にはハンコを押す。

5個貯まったら非公開音源がもらえたり、メンバーとの飲み会に無料で参加できたり。好き度が高いほど特典がもらえる形です。

あとポイント1つで飲み会に無料で参加できるなら、スケジュール空けてライブ行っちゃおうかな。みたいな。

ポイントカードのハンコが埋まったら回収して、その時に次の予定が印刷されたポイントカードを渡すと継続して来てくれそうですよね。

初回のポイントカードは手渡しでも良いし、CDに入れておくのも良さそう。

新たなライトファンを獲得

ここはちょっと厳しいけど、ライブ映像・写真を拡散してくれてたらポイントもう1つあげちゃうとか。エゴサが大変そうです。

そうじゃないにしても、何か拡散したくなるような仕掛けを用意する努力も今後は必要になってきます。

そこら辺は日本ならゴールデンボンバーを参考にすると良いかも。

1組じゃダメでも大勢なら強い

1組で取り組むとなかなか広まらずに心折れてしまうので、共闘していくことを考えると良さそうです。

例えばライブハウスがポイントカードを持っていて、そのライブハウスに行くたびにポイントがもらえる。

ポイントが貯まればそのライブハウスによく出てるバンドのグッズがもらえたり。

するとお客さんは、お目当てじゃないバンドのライブにもポイント欲しさに行く可能性がありますよね。

ポイント欲しさにライブハウスに来たけど、聴いてたらファンになった! なんて流れもあると思います。

レーベル縛りでのポイントカードもいいですし、3、4組で共通のポイントカードを作っても良さそう。

大事なのは音楽性が近いことですね。ただポイントが貯まるだけだと意味がないので。対バンの延長だと思うと良いです。

アイドルとジャズマンが共同でポイントカードを作ってもお互いのファンは増えないだろうけど、ロックバンド2組が共闘してポイントカード作ればお互いのファンが増える可能性があるってことですね。

わかりやすいのでバンドで考えてきましたが、路上での弾き語りもポイントカードはアリだと思います。

ポイントカードに場所と日付を書いて、必ずそこで弾き語りをやって、来てくれた人にはポイント上げる。ポイント貯まったらオリジナル曲プレゼントみたいな。

ライブパフォーマンスをやらないミュージシャン、DTMerとかも似た音楽性で集まって共闘すると相乗効果で人気が出るかもしれません。

↓GANOが作った作曲ツールです!↓
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最後に

ネットでの会員サービスを作ったり、専用アプリを用意するのは資金も維持費も必要です。

まずはできるところから真似をしてみると何か変わるかもしれません。

GANO

コンペ参加の際はお気をつけください



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    作詞曲家・DTMer・WEBライター。DTMを中心に歌モノ・BGMを制作しています。シティポップ系やブレイクビーツなどを好んでます。
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