ダンサーはダンス動画を制作して発信しよう! 楽曲使用の注意点をまとめました。

公開日: : 最終更新日:2018/07/23 BLOG ,

ダンス動画をアップロードする際に

どうも、GANO(@Past_Orange)です。

今回はYouTubeなどの動画サイトでダンス動画をアップロードしたいと考えてる人に向けての話。

音楽に合わせて体を操り自己表現をする、ダンス。楽しいですよね!

特に今はダンスを習得し、発信するのはとても良い時代ではないでしょうか。

僕も8年ほど前までストリートダンスをやっていましたが、当時独学でダンスを習得するのは厳しいものがありました。

もちろんインターネットも普及していましたしYouTubeもありましたが、今のような情報量や質の良い動画はほとんどありませんでしたよ。

これからダンスを始める方はネットをバンバン使っていきましょう。

そして僕は、情報を収集するだけでなくダンサーとして活動するために発信することもオススメしたい。

なぜなら、これからの時代はダンサー需要が伸びると感じるからです。

なぜダンス動画をアップロードするべきなのか

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コンピュータやロボットの発展具合が最近話題ですよね。人工知能なんて未来のワードだったはずが身近なものになってきました。

ロボット事業が伸びると人間の仕事は少なくなると言われています。

スーパーのレジ打ちやティッシュ配りなんかはもうロボット化し半自動に置き換えられてきてますよね。

2020年までに普及するのではと言われている自動運転のタクシーが出てくれば、タクシーの運転手という仕事は無くなります。

人間が仕事をする時間がどんどんと減っていくんですね。つまり、みんな暇になってくる。

今以上に時間に余裕ができたらどうしますか?

音楽を聴いたり、舞台や映画を見たり、リゾート地に遊びに行ったりするでしょう。

つまりこれからの時代は、娯楽。エンターテイメントが伸びる時代だと言われています。

ダンスだってエンターテイメント、これから伸びるはずです!

ダンスを仕事にしている方たち

先を見据えて既にネット上で発信を始めているダンサーの方も多くいますね。

例えばアニメーションダンスで有名な皇帝心仙人さん。「株式会社タイムマシーン」を設立し活動しています。


サイト上で確認できるように、ミュージシャンのMVの振付や出演、CMやイベントなど幅広く活動されていますね。

もちろん皇帝心仙人さんがダンスめっちゃうまいからでもありますが、ダンスができるんだよと発信していることで仕事になっているのではないでしょうか?

他にははむつんサーブのりきっちょさん。YouTube上にダンス動画をアップロードし続け、その動画を見たマドンナ(世界の歌姫!)がオファーをし、MV出演やツアー参加などを成功させました。


当時2008年ですから、その頃からダンス動画アップロードしていたりきっちょさんすごくないですか。見事仕事につながっているわけですね。

ダンサーの仕事はYouTubeから

そして、ダンサーが仕事を得る場所の多くはYouTubeからという話もあります。

今ダンサーが仕事を得る場の多くが、実はYouTubeなんです。プロダクションの方が、YouTubeの動画を常にチェックしています。あの曲のあの振り付けが気に入ったと、連絡をくれることも多いです。実際に僕らも、アメリカのダンススタジオでパフォーマンスを披露する機会があり、そのときの動画がYouTubeにアップされました。それをスウェーデンのスタジオの人が見つけて、ワークショップをやらないかと呼んでくれました。そして、その動画を観て、今度はドイツの人が、さらにその動画を韓国の人が観て、韓国アーティストの振り付けの仕事に繋がりました。

このように、ダンス動画をアップすることはダンサーがダンサーとして仕事を得ることにつながると言えます。

ダンサーの皆さん、どんどんダンス動画を制作してYouTubeにアップロードしましょう!

しかしここで注意点。ダンス動画制作時には楽曲の扱いに注意が必要なんです。

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既存曲を使った動画をアップロードすると違反

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ダンス動画に必要不可欠な音楽。音楽がないとストリートダンスは踊れませんよね!

既存の楽曲を使用してダンスを踊るわけですが、そのダンス動画をそのままYouTubeにアップロードすると著作権に違反するんです!

都内最大の人気を誇るダンススタジオ「En Dance Studio」。
当スタジオは、日本トップレベルのダンサーを各ジャンル揃え、世界からも注目を受けるダンススタジオである。
そんな「En Dance Studio」の特徴の1つでもあるのはレッスン動画。Dewsでも度々ダンサーのレッスン動画を追いかけてきたが、なんと数日前に「En Dance Studio」のYouTubeアカウントが停止していることがわかった。

ダンスのレッスンスタジオが制作してYouTubeにアップロードしていたダンス動画が全て削除されてしまったというお話です。

しかし、この著作権に関しては、サイト側も今後さらに厳しく取り締まることが予想される。
もちろんダンサーにとっては、好きなアーティストにリスペクトの気持ちをもって楽曲を使用している人がほとんどだろうが、今後動画で自分を発信していこうと考えている人は、オリジナル楽曲の制作、生音で踊ってみたりと色々考える必要がある。
その他、ダンス動画に関して、一概には言えないが、動画をアップする方は、状況次第でアカウント停止、全ての動画(著作権を侵害していないものまで)がみられなくなるという事態がありえるということを把握しておくべきだろう。

そうなんです。どんなにミュージシャンを好きで楽曲をリスペクトし使用したとしても、楽曲をそのままダンス動画に使用してしまっては著作権法に違反してしまうんですね。

また、ダンスのパフォーマンスを行う際楽曲と楽曲をつなぎ合わせたりスピードを変えたり、音ハメ用の効果音を追加したりしますよね?

実はそのような楽曲を改変する行為も著作人格権に関わってきてしまうんです。

え、そんなこと言っても既存曲を使用したダンス動画いっぱいあるけど?

そんな声も聞こえなくもないですね。これは事前に許可を得ているものが一部、それ以外はほとんどが違反です。

再生数の少ない、音質が悪いなどの理由から発見されていないか黙認されているだけで、違反は違反なんです。

En Dance Studioのように大きなスタジオになってくると、仕事につながるような再生数になる頃に削除されてしまったりするんですよね。

楽曲の無断使用による使用料・慰謝料請求も

削除されるぐらいならまぁいいかと思った方も、慰謝料を請求されると言われたら怖いですよね。

これ、あるんです。

こちらはボカロ作品を投稿している木村わいPさんの楽曲がダンスパフォーマンスに無断で使用され動画がYouTube上に上がっていたお話です。

該当のyoutube動画には、数人のダンスユニットがライブハウスでダンスパフォーマンスを行っている様子がおさめられているのですが、確かに「玉袋を蚊に刺された」がアレンジされた上で流れていました(現在該当のyoutube動画は削除されています)。
当然、私の許可を取ってのアレンジ・楽曲使用ではありません。
なお、ライブは全国各地で複数回実施されていたことも、youtubeの動画説明文から推測できました。

この件は、厳密にはダンス動画に楽曲を使用したことについての請求ではないですが、同じようなことが起こる可能性もあります。

ライブハウスやクラブでダンスを踊る際には、実はライブハウス側が著作権管理団体と音楽著作権年間使用包括契約をして年間使用料を支払っているから楽曲が使えるんです。

DJで楽曲を使いまくれるのもこのおかげですね。

(木村わいPさんの曲は著作権管理団体へ委託していない楽曲なので、ライブハウスで勝手に流すことはできませんよ!)

著作権のある楽曲を二次利用される際には、JASRACとの包括契約を行っただけでは使用許諾を取ることが出来ない「非JASRAC管理楽曲」の存在を常に意識すべきです。
特にVOCALOID楽曲やインディーズアーティストの楽曲などは、JASRACに管理されておらず、作曲者・作詞者に著作権が残っているケースが多くあります。

実は今回のケース以前にも、歌い手さんのコンサートで私の非JASRAC管理楽曲が無断使用されるケースがありました(事後の交渉により使用料をお支払いいただき、和解しております)。
また、これは他のボカロPさんですが、ご自身の楽曲を無断でライブで使用されたことに気付き、当該楽曲に関して今後一切の二次創作を禁止されたケースも拝見しました。
二次利用を考えている楽曲については、JASRAC管理楽曲か否かをしっかりと確認した上で、作者に著作権が残っている楽曲については、個別に許諾をとることを徹底してください。

有料チケットを販売してのライブなど、営利目的で利用する際は、特に注意が必要です。

万が一著作物を無断使用した場合、著作者から請求される使用料は基本的に”言い値”であることも理解しておくべきです。
(ライブが赤字だったから使用料は払いません、などという弁明は一切成り立ちません!)

むやみにダンス動画やパフォーマンスで既存曲を使いまくるのは良くないことだと分かります。

楽曲を使用してダンスし、お金を取ったパフォーマンスを行ったりダンス動画をYouTubeにアップロードする際には、楽曲の権利を侵していないかをしっかり考える必要があるんです。

実はダンス動画だけでなく、ダンス教室での無断使用も最近禁止になりました。

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ダンス教室で既存曲を使う際にも

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2015年4月より、日本音楽著作権協会(JASRAC)はダンス教室からも管理楽曲の使用料を徴取するようになりました。

ダンス教室を運営されている方々、大丈夫でしょうか?

営利目的での楽曲の使用は使用料を払わないと後々に請求されるので気をつけましょう。

エンターテイメントが伸び、ダンスの需要が増えると楽曲の使用に関する制度も増えてくるんですね。

ダンサーの方は権利関係をよく理解しておかなくてはいけません。

ダンス教室で使用料を払っていても、既存曲を使用したレッスン動画をYouTubeにアップロードして良い訳ではないのです。

権利のことも難しいし、そんなにお金を払えないよ!

そんな方が安全にダンス動画をアップロードする方法を考えます。

↓GANOが作った作曲ツールです!↓
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ダンス動画を安全にアップロードするために

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では、著作権を侵害せずに、動画の削除や使用料・慰謝料の請求に怯えずにダンス動画をアップロードするためにはどうすれば良いのでしょう?

考えていきます!

権利者の許可を得る

楽曲の権利を持っている個人や団体に使用許諾を得ることでダンス動画に既存曲を使用できるようにするパターンです。

本来ダンサーとしてはこのパターンが望ましいでしょうが、現状ほぼ無理なのではないでしょうか。

ダンス系テレビ番組のDVDで音源が差し代わっていることがありますよね。

あれはテレビ番組としては使用料を払っているけど、DVDとして販売するときの使用料は払えないから差し代わっているんですね。

音源が差し代わるだけで、かなりダンスの魅力が落ちます。

既存曲にダンスをつけること自体を見直す方が良いでしょう。

楽曲をカバーする

楽曲を自作するパターンです。YouTubeでは楽曲をカバーして(音源は使わず全て自作し演奏する)トラックとして使用すれば問題ないんです。

もちろんこれは、JASRACが管理する楽曲のみの話です。

楽曲制作のハードルはDTMの発展もあり下がっています。

作曲はできないけどコピーならって方はカバー作品を使用するのも良いでしょう。

ロヤリティーフリー素材を使用する

ロイヤリティーフリーとは、事前に取り決められた使用許諾範囲内であれば自由に使っても良いよ、お金もいらないよって素材のこと。

最近ではYouTubeの盛り上がりもあり、ロイヤリティーフリーの楽曲を扱うサイトも多くなりました。

僕が参加させてもらっているサイト「DOVA-SYNDROME」もそうです。


音楽が主となる動画でなければ使用できますので、ダンスがメイン(映像メイン)のダンス動画での使用はOKです。

効果音なども扱っているので、音ハメ用にも探せますね。

ロイヤリティーフリーの楽曲と言えど上質な楽曲も多くありますので、ダンス向けの楽曲を探してみてはいかがでしょうか?

または、YouTube上に用意されている、オーディオ ライブラリ内の楽曲を使用するのも良いです。

かなりカッコ良い音源が揃っています。

ただ、音源を編集して使って良いか曖昧に感じる面もあり、クレジット表記が必要なものもあったりするので細かく確認が必要です。

英語ができないと怖いと感じるかも。

有料の素材を使用する

先ほどのロイヤリティーフリーとは違い有料での素材を扱うパターンです。

有料なので高品質な音源を手に入れることができるかと思います。1度料金を払えば何度でも使用できるので安心です。

例えば、僕が参加させてもらっているサイト「オーディオストック」も。


BGMは1080円から、歌ものであれば3240円からあるので探してみてはいかがでしょうか?

オリジナル楽曲を依頼する

ネット上の素材は多くの人が使用するという点で嫌だと思う方もいますよね。

自己アピールするのであれば、オリジナル楽曲を用意して他のダンス動画との違いを出すことも戦略の1つです。

先ほど紹介したDOVA-SYNDROMEやオーディオストックでは、素材を提供している作曲家に個別で楽曲制作依頼を出すこともできます。

オリジナルであれば、テンポの設定や曲間のつなげ方、効果音の入れる場所など細かく楽曲を作れるのでダンスの魅力を最大限に引き出せます。

気に入った作曲家さんが見つかったら、ダンス動画として使いやすい楽曲を依頼するのはどうでしょうか?

最後に僕の自己アピールを。

僕もDOVA-SYNDROMEやオーディオストックに登録している作曲家です。

かつダンス経験者なので、楽曲の編集もやってきましたし効果音が欲しい場所などダンサー目線の作曲が可能です。

・ブレイクダンス、ロックダンス、ヒップホップダンス向け

・アドリブのソロをやるラインダンス向け

・セクシー系

・ハウスダンス向け

・アニメーションダンス向け

などなど、ダンスジャンルごとやメドレーなども制作いたしますので、お気軽にご相談ください。

最後に

ダンサーなのだからダンス動画でアピールすることが一番の近道ですよね。

ダンスの需要は増えていくので、他のダンサーとの差を作るためにダンス動画をバンバン作っていきましょう!

その際に、楽曲の権利を侵害しないよう注意しましょうね。

楽曲制作、手伝いますよ! 振付も手伝えるかも!

GANO

CMのようなダンス動画を制作してみるのはどうでしょうか?



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  • gano1
    作詞曲家・DTMer・WEBライター。DTMを中心に歌モノ・BGMを制作しています。シティポップ系やブレイクビーツなどを好んでます。
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