Vol.106 東京はゾンビばっかりでうんざりだ。『STAY TUNE / Suchmos』
公開日:
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最終更新日:2018/07/23
ANALYZE GANO's ANALYZE, Suchmos
STAY TUNE / Suchmos
どうも、GANO(@Past_Orange)です。
終電間際の時間帯って駅の中も電車の中も人でいっぱいですよね。
酔っ払いも多いし、吐いてる人もいるし。僕は22時ぐらいには帰ってお風呂入りたいです。
今回紹介するのはこの曲!
Suchmos “STAY TUNE”
日本のバンド、Suchmosの1曲です。いやぁ、カッコ良いですね!
和製Jamiroquaiなんて言われかたをしてますが、Jamiroquaiだけでなく幅広く影響を受けて、そしてミックスしてこのスタイルが生み出されているのでしょう。
無駄のない音作りと言いますか、各パートが”たまらん”演奏を繰り出しながらもお互いの邪魔はしないアレンジです。うまいですね。
そしてHonda「VEZEL」のCM曲として使われているのも印象的です。
では、歌詞とコード進行を見ていきましょう!
新曲「A.G.I.T.」の解説はこちら!
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STAY TUNEの歌詞について
やや難解な歌詞の一部を見ていきます。
Stay tune in 東京 Friday night
Oh Good time 癒えない like The “Dead rising” soon
東京の金曜夜に流れる曲、だけでなくStay Tuneが差すのは空気や風潮のことでしょうか。
Dead risingはゾンビゲームのことですよね。東京の夜はゾンビみたいなやつばっかりいるよなって意味に聞こえます。
電車内で酒に酔ってグダッとしている姿ってゾンビみたいですもんね。
どこを探しても見つからない
俺の目をかわす Good girl
風船ばっか見飽きたよ
うんざりだもう
I always searching for a piece so long time
襲ってくる 屍の Bad girl
偶然なんか待てないよ
うんざりだもう
舞台は常に東京の夜にあると僕は感じます。どこにいてもゾンビみたいな女性ばっかりでうんざりだと。
探しても探してもダメなやつばっかりだと言っています。
この風船は、きっと人の頭のことかと。中身は空気で何も入っていない、頭が空っぽだよって意味かと思います。
結構皮肉っていますね、尖ってます。
ブランド着てるやつ もう Good night
Mで待ってるやつ もう Good night
頭だけ良いやつ もう Good night
広くて浅いやつ もう Good night
この『Mで待ってるやつ』は何なのでしょうかね。マクドナルドのMだという話もあり、もっと複数の意味があると言われていたり。
うんざりな人たちに向けてもう帰って寝ろよと言っているようです。
どの”うんざり”も、周りの目を気にしているありきたりで八方美人のような人の印象を僕は受けました。八方美人いかんよね
23 Haunted now the time
“SAT” Scramble comin’
23時になるとSAT(特殊急襲部隊)がゾンビみたいなお前らを倒しにくるぜ。みたいに聞こえます。
全体として、攻撃的な内容。かつ、サウンドに合わせて韻を踏むことも重視されている歌詞となっています。
STAY TUNEのコード進行について
ではコード進行について見ていきましょう!
今回はサビ、Aメロ、Bメロ、大サビとして見ていきます。
キーは決めづらいですが、Aマイナーとします。
Am7→Gm7→FM7→E7なのでⅠm7→Ⅶm7→ⅥM7→Ⅴ7です。
Am7→Gm7→FM7だけ聴くとFメジャーの流れですよね! 最後にE7が来て繰り返すためAマイナー感がかろうじて出ます。
G7では明るく前進するような印象を受けがちなので、Gm7でその勢いを殺しているようにも感じますね。
Am7→B♭M7/C→FM7→E7なのでⅠm7→♭ⅡM7/Ⅲ→ⅥM7→Ⅴ7です。
サビ1でGm7だったところがB♭M7/Cに変わりました。
これは強進行でFM7へ進むためのベースラインCと、Gm7に9thを加え根音を省略したB♭M7が組み合わさったと考えるとなぜ代用されているかが見えやすいと思います。
マンネリ化を防ぐため、循環コード進行に変化をつけています。
Aメロはサビと同じコード進行のため割愛。
Dm7→Em7/GなのでⅣm7→Ⅴm7/Ⅶです。
Dm7→Em7だと順次進行でFM7や、終止感を求めてAm7が次に来るような期待感を抱いてしまいますし、Dm7→G7だとCが来て欲しくなる。
なので柔らかいマイナーコードをつなげつつ、ベースのみ強進行した形がDm7→Em7/Gだと思います。
期待感を持たせない、ゆらゆらとしたコード進行。
Dm7→Em7/G→E7なのでⅣm7→Ⅴm7/Ⅶ→Ⅴ7です。
Bメロ1にプラスE7がついた形。E7が入ることでサビに向かう期待感が出ていますね!
Bメロ1で溜め込んだエネルギーを最後のE7で放出する感じでしょうか、前進するぞ!という印象をしっかりと受けます。
大サビと表現しましたが、もう一度サビ(コーラス)を繰り返すための、マンネリ化を防ぐための工夫がされた場所だと言えます。
Am→F#m7♭5→FM7→E7なのでⅠm→#Ⅵm7♭5→ⅥM7→Ⅴ7です。
サビ1&2と同じメロディに対してコードを付け直すリハーモナイズがされている感じですね。
Amを叩きつつ、ベースのみ下降していく展開は情景が変化していくようで、こちらも期待感が高まります。
そして最後にE7で力を放出! 気持ちの良い展開ですね。
ダンスミュージックとしての繰り返しの気持ちよさ、繰り返すことで生まれるマンネリを回避する工夫がされている楽曲だと言えます。
最後に
ロックな要素を入れつつも、大人っぽいソウルな面もあり、ホイホイされました。
演奏がすごい上手いです、ベースが気持ち良いですね。ベース、すごい良いなぁ。
Acid Jazzな楽曲を作りたい方は参考にしてみてはいかがでしょうか?
「お電話ありがとうございます」ってうざいよねって曲
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