Vol.61 UK Music Video Awards 2015に選ばれた。『Don’t Sing feat.Benny Sings / Data』

公開日: : 最終更新日:2018/07/23 ANALYZE , ,

Don’t Sing feat.Benny Sings / Data

どうも、GANO(@Past_Orange)です。

UK Music Video Awardsをご存知でしょうか?僕はまったく知りませんでした。


2008年からイギリスで行わているらしく、毎年素晴らしいとされるMVをジャンルごとに表彰しているようです。まだまだ小さい団体らしく、知名度も低いので情報があまりありません。企画者たちもイギリス内で楽しめれば良いというスタンスかもしれませんね。

そんなUK Music Video Awardsの今年2015年受賞作に、大好きなBenny Singsが作詞&ボーカルで参加した作品『Don’t Sing feat.Benny Sings / Data』が選ばれました!

best pop video – international
data ft benny sings – don’t sing
ok go – i won’t let you down
rihanna – bitch better have my money
roy kafri – mayokero
sia – elastic heart
taylor swift – bad blood

引用元 http://www.ukmva.com

OK GOやTaylor Swiftと並びBest Pop Videoに選ばれています。Dataって誰?って方もまずはご覧ください。


DATA – Don’t Sing feat. Benny Sings (official video)

まるで映画のような作品ですね!登場人物それぞれの欲望や願望がイメージ内で再現されていて、最後には現実に戻るんですが誰も願いが叶ってないってストーリーになっています。

MV内では所々に隠喩がありまして、それを探すのも面白い映像となっています。そして、その隠喩は歌詞にもかかってきています。

Dataはフランスのミュージシャンなんですが、こちらも情報が少なくてどんな方なのか分かりません!先ほどのUK Music Video Awards同様、大規模な宣伝やオフィシャルサイトなどは持たずに小規模にせいぜい国内のみでの活動と割り切っているのかもしれません。

小規模に食える程度だけ稼いで、好きなことをしっかりやる流れがヨーロッパでは当たり前にあるのかもしれませんね。日本はこれからそのスタンスが受け入れられるのかな?と思います。

話は楽曲に戻ります!さて、どんな曲なのでしょうか?

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Don’t Singの歌詞について

MVもそうですがmどうやら直接的な意味だけではないようです。

People get up
Take the floor
Light it up that’s what it’s for
We are the Legion, the Semper Fi
We are the Legion, the state of mind
People rise up to the task
Don’t forget what you love best
We had to be on the rise
Wake up to the sound of drums

Semper Fiってsemper fidelisの略でしょうか。忠実なって意味と出てきましたが、どうやらレギオンと出てくるだけに軍事的な歌詞となっています。ローマの事かと思えばMVにキリスト教を思わせる部分もありますしDataはフランス人なので、フランス革命の事かもとも思えるし、う〜ん。そもそもsemper fidelisは米国海兵軍の言葉のようなので、どこの国の話というわけではないようにも感じます。

Don’t sing about love
Think about the rhythm
Sing about war
Don’t sing about love
Sing about war

繰り返されるコーラス部分です。先のヴァース部分で『愛するものを忘れるな』と言うにも関わらずコーラスでは愛を歌うなと言われます。つまり、全てが矛盾してるんですね!アイロニーというやつで、戦争肯定を強くして反対を示しているんです。過去に起こった争いは矛盾だらけだと歌っているんですね。

People rise up
Take control
We are the rulers of Rock and Roll
Revolution
Will bring the light
Just a matter of fighting the fight
People stand up
Make them last
Never forget what you love best
We like to be, on the run
Wake up to the sound of drums

これアイロニーでしょ。とことん過去に起こった戦争や独裁政権を肯定し演じることで矛盾が現れることを歌詞で示していますね。DataとBenny Singsはこの歌詞の逆の感情を伝えたいんです。

一致団結で立ち上がり、国のために戦う、管理された社会で自分の役割を全うすることにだけ費やせ。なんてアホらしいぜって曲なんです。ロックンロールの支配者と歌うのに曲はエレクトロですから、矛盾を歌っているんです。

MVと共にとても意味深な曲ですね!

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Don’t Singのコード進行について

まずはヴァース部分。

譜面で
don2

キーエディターで
don1

B♭マイナーの曲なのでⅥ→Ⅳm→Ⅰm→Ⅲですね。最後のD♭が頭のG♭へ強進行する以外はダイアトニックコードをゆらゆらと漂うだけとなっています。マイナーキーの楽曲の淡々と物事を語る曲は強進行のような強烈な前進するようなコード進行はあまり多用しないイメージがあります。

メロディ自体もほとんど動くことはなく、日本じゃ受けないんだろうなぁ〜ってすごく思います!日本はダイナミックな楽曲展開と大きく動くメロディが人気ですので、なかなかこういった曲の情報が広まらないのも分かりますね。

続きましてコーラス部分

譜面で
don3

キーエディターで
don4

Ⅵ→Ⅲ→Ⅴ→Ⅰmとなっています。3小節目のFは借用ではなくてⅦの音をシャープさせたハーモニックマイナーから出てくるコードです。Ⅰmに対して劇的に進みたいって時に使いますね。ちょっと怪しさが増しませんか?

D♭→F→B♭mで内声がラ♭→ラ→シと半音で繋がっていくんですね、ここが怪しさを出しています。このコード進行は3和音のみですし使いやすいので、マイナー曲を書く時に使ってみてはどうでしょうか。

あと、メロディがファとミ♭の2音しかありませんね!コードがバシバシと動いてくれる分、メロディはその間を繋ぐように最小限の音で歌うようになってします。好きなんだよね〜絶対日本じゃ受け悪いよね〜残念〜。

最後に

通常MVは音楽をより良く聴かせるために作られますが、Benny Singsの歌声がソフトなこともあって映像に音楽をつけたような感覚を受けます。それほどまでに映像と音楽が噛み合ってるってことなんですね!

見入ってしまうMVをもっと見たいですね!

GANO

絶対金かかってないなこのMV!



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    作詞曲家・DTMer・WEBライター。DTMを中心に歌モノ・BGMを制作しています。シティポップ系やブレイクビーツなどを好んでます。
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