Vol.82 ぶつかっててもクセになるリフ!!『Soul Flower (Remix) / The Pharcyde』

公開日: : 最終更新日:2018/07/23 ANALYZE ,

Soul Flower (Remix) / The Pharcyde

どうも、GANO(@Past_Orange)です。

Hip Hopというジャンルに大きくて強面な黒人さん達が怖そうなことラップしてると思っている人はまだまだ多いでしょう。確かにそのような楽曲も多くあります。

そのようなマッチョイズムなギャングスタ系Hip Hopは僕も苦手であまり好んで聴いていません。

そんな僕もHip Hopが大好きになった曲がこちら!


The Pharcyde- Soul Flower (Remix)

やんちゃでお茶目な青年達がはしゃぐような曲、聴いてるだけでウキウキしてきちゃう曲です!

西海岸のHip Hopは太い音と重いビートで強面な...な人もこのThe Pharcydeが西海岸のHip Hopだと分かればイメージが変わるかもしれません。

日本人にも受け入れやすいサウンドが特徴のThe Pharcyde。特に初期作の『Bizarre Ride 2: The Pharcyde』は流しているだけでハッピーになりますよ!

では、どんな曲か見ていきましょう!

スポンサーリンク

Soul Flower (Remix) の歌詞について

歌詞についてはちょっと今回は割愛。

Hip Hopならではの韻を意識した意味のない内容やスラングなど訳すにはとっても骨が折れます。

歌詞についてザックリと、ザックリザックリいくとMCたちの自己紹介とThe Pharcydeはすごいぜ!って感じ。

歯切れが良くて楽しそうにラップしてるよね!!って感覚でいつも聴いています。いいよね!!!

スポンサーリンク

Soul Flower (Remix) のコード進行・ビートについて

まずはコード進行から見ていきますか!

譜面で
sfr1

キーエディターで
sfr2

たった2小節の繰り返しですね、Hip Hopにはよくあります。2コードのみをサンプリングして作っているんですね〜

キーはDメジャーとしてまして、ⅣM7→ⅠM7です。明るさと上品さがあるコード進行ですし、終止感が弱いので繰り返し聴いていられます。

そんなコード進行にお茶目でやんちゃなイメージをつけているのが繰り返されるホーン(だと思うけど)のリフですね!

譜面で
sfr3

キーエディターで
sfr4

見ての通りFの音がどちらのコードともぶつかっています。DメジャーではFは#が付くのでぶつかって当然ですね!

でもこのFの音が非常に心地よい。GM7なら7thだからとかDM7なら#9thだからとか、音楽理論的な解釈はいろいろあるでしょうが、トラックを作ったJ-Swiftはそんなことでこの音を選んだのではないでしょう。

なぜかぶつかっていても心地よい音色、理論ガチガチでは選ばない音が存在するのがHip Hopの面白いところではないでしょうか。理論も好きよ、でもこういうのも好き。

じゃあビート的にコードのバッキング的にちゃんとFの時に避けているかというと
sfr5

全然避けてません。赤丸してあるところがFの音なんですが、がっつりぶつかっています。

Eへ降りてくる前の倚音とか逸音という非和声音って部類に入るんでしょうが、そんなことは関係なくサンプリングしてきてコードに添えていることでしょう。

ぶつかっているんだけどカッコ良くて心地よくて、クセになるリフが作りたいものですね!!Soul Flower (Remix)をぜひ参考にしたい。

最後に

RemixというんだからRemix前の原曲があります。


The Pharcyde – Soul Flower (Original Version)

生バンドとの共演でかっこいいですね、キーは全音上がってEメジャー。

カッコ良いけど、やっぱりサンプリングとぶつかったクセのあるリフが入っているRemixの方が好みですね。

皆さんはどちらが好みでしょうか?

GANO

2コードでいいんだよ



仕事依頼thumbnail

スポンサーリンク

関連記事

Vol.94 君がいるだけで毎日が心地良くなるね。『Breezy / Wouter Hamel』

Breezy / Wouter Hamel どうも、GANO(@Past_Orange)です。

記事を読む

Vol.103 見上げるほどの身長差の相手と、ライバルたちとの恋のカケヒキ。 『オ・モ・イ アプローチ / NI+CORA』

オ・モ・イ アプローチ / NI+CORA どうも、GANO(@Past_Orange)です。

記事を読む

Vol.11 流れるようなベースラインが明るさと怪しさを共存させる。『D.A.N.C.E. / Justice』

D.A.N.C.E. / Justice どうも、GANO(@Past_Orange)です。

記事を読む

Vol.73 怪しく危なく魅力的な男に惹かれる。『Smooth Operator /Sade』

Smooth Operator /Sade どうも、GANO(@Past_Orange)です。

記事を読む

Vol.21『Bluebird / Wings』

Bluebird / Wings どうもGANO(@Past_Orange)です。 僕は

記事を読む

Vol.83 大人の恋はチョコのように甘い。の?『Love Chocolate / GANO』

Love Chocolate / GANO どうも、GANO(@Past_Orange)です。

記事を読む

Vol.74 ただ単純に素直にクリスマスを楽しもう!『Wonderful Christmas Time / Paul McCartney』

Wonderful Christmas Time / Paul McCartney どうも、GAN

記事を読む

Vol.32 たった2小節の終わらないループトラックが、薬物依存に訴えかける『Sometimes I Rhyme Slow / Nice&Smooth』

Sometimes I Rhyme Slow / Nice&Smooth どうも、GANO

記事を読む

Vol.137 スモーキーな雰囲気を出すために、1つのコード進行に代理コードを詰め込んだ。『A.G.I.T. / Suchmos』

A.G.I.T. / Suchmos どうも、GANO(@Past_Orange)です。 今

記事を読む

Vol.91 流行とか世代じゃなくて、君と話すのが好きなんだ。『Young Folks / Peter, Bjorn & John』

Young Folks / Peter, Bjorn & John どうも、GANO(@P

記事を読む

  • gano1
    作詞曲家・DTMer・WEBライター。DTMを中心に歌モノ・BGMを制作しています。シティポップ系やブレイクビーツなどを好んでます。
    詳しくはこちら
  • 仕事依頼
    thumbnail