ライブハウス・ライブバーは音楽を『主』ではなく『付加価値』にしてはどうだろうか?
公開日:
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最終更新日:2016/06/12
BLOG GANO's BLOG, 生活
ライブハウス・ライブバーは閉鎖的
どうも、GANO(@Past_Orange)です。
以前このような記事を書きました。
僕が先日行ったライブバーでのお話です。
簡単にまとめますと、
入場するだけで3500円プラスドリンク代を取られるライブバーのお客は出演者の関係者と金持ち風のおじいさんだけだった
って話です。
仲間内だけで音楽を披露してても一向にその曲は広まらないのでは?ということが言いたかったわけです。
バンドマンの客はバンドマンばかりで、「今度ライブやるから来てよ!そっちのライブにも行くから」が当たり前だって話も小耳に挟みます。バンドマンだけじゃなくてDJとかもそれかな。
それって払ったチケット代を返しにライブ行くようなものですよね?だったらちょっと大きめのスタジオ借りて演奏披露し合えば?
って思っちゃうほどになんだか閉鎖的な印象を受けます。演者も客もバンドマンって、それ意味あんの?
盲目にバンド活動をやっている方々が多いような感じですね。
ライブをやる意味ってなんでしょう。『ライブする』ことが目的になっていませんか?
『ライブをやって新規のファンを増やし利益を上げ、かつもっと音楽を聴いてもらえるようにする』ことが本来の目的であるはず。
今やYouTubeを開けば無料でMVごと聴けますし月額1000円いかないストリーミングサービスもいっぱいあります。
「音楽が聴かれなくなった!」と嘆いていますが、ライブハウスやライブバーの盲目で凝り固まった経営方針も音楽離れの要因の一つと言えます。
誰が入場料3500円取るライブバーにフラッと入るんだよ、バンドマンもライブバーもやり方を変えたほうがいいのでは?
漫画「海月姫」に刺さるシーンがありましたので紹介します。
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ライブハウス・ライブバーはお客さんの気持ちを考えるべき
東村アキコさんの漫画「海月姫」をご存知でしょうか?
イラストレーターの夢を持った主人公の月海が上京し、ファッション業界への憧れを持つ容姿端麗な青年の蔵之介と出会いファッションブランドを立ち上げて四苦八苦するラブコメです。実写映画化もされましたね!
ラブコメではありますが、ファッション業界のお話も多く幅広く客商売をしている人々なら共感できるものがあると思います。
バンドマンやDJに限らず音楽業界を考える人にも読んでもらいたい漫画です。
さて、そんな海月姫の10巻に気になるシーン。蔵之介が月海を連れて原宿で洋服を買うシーンです。
数万円しそうな見た目なのに数千円しかしない価格に驚きながら、それでも全身総額1万円以内に収めるべく安いものへと流れていく月海。
蔵之介(女装男子、普段はお高い服ばかり)も洋服価格のデフレに嘆きつつ今回は同じように1万円以内になるよう購入し店を出ます。
そしてシュウシュウ(蔵之介の兄)と3人でお高めなお店でご飯を食べるんですね。
そこで蔵之介はこう思うんです。
このペラペラの服を着て
服と同じ値段のピザを食う
世界を変えなきゃダメだ
多くの人たちにとって洋服は1回の食事代よりも価値がないって蔵之介は嘆いているわけです。
だから世界を変えなきゃダメ、つまり価値のある高い洋服を作ってそれを買いたくなるように人々の意識を変えなきゃダメだって思ったわけです。
クリエイター側としてこの気持ちは非常にわかりますよね!わかります、わかるんで・す・が!!
世の中の意識を変えるのは非常に大変です。
ライブハウス・ライブバーで言うと「入場料3500円のライブにフラッと人が集まるような世界を作らなきゃ!」です。
じゃあ演奏うまくならなきゃ!面白いパフォーマンスを!!と四苦八苦しているバンドマンも多いかと思いますが、その時点までまだ行ってないんです。
これ多分、日本経済の問題になってくるのでライブハウス内で頑張っててもしょうがないかと思います。
蔵之介=実家が金持ちで昔から高い洋服に親しみ服の価値が分かる人なんですよ。
バンドマン=長く音楽を聴き演奏をしてきて音楽の価値が分かる人ですよね?蔵之介≒バンドマンです。
両者とも価値が分かるのでそのままの価格で提供したいのでしょうが、世の中は価値が分からないんです。
「世の中を変えよう」ではなく、「世の中に合うよう変えよう」ではどうでしょうか?
世の中の音楽に対する価値観に擦り寄る形でライブハウス・ライブバーは変わるべきだと僕は思います。
海月姫ではクリエイターと世間との価値観のズレについての話もあり面白いのでオススメです。セカンドラインの話とか染みるよ
では、文句ばっかり言ってても仕方ないので。
僕なりにライブハウス・ライブバーの今のあるべき形を考えてみました。
僕が考えるライブハウス・ライブバーの形
ライブハウス・ライブバーに人を集めたい!もっと音楽を聴く環境を整えたい!!
僕がライブハウス・ライブバー経営者ならこう考えます。
・食事が主、音楽は従
・営業時間は17時〜23時
・入場料としては取らない、会計時にミュージックチャージとして食事代にプラス500円もらう
・フライヤーは一切置かない
・演者にチケットノルマは課さない。そのかわりオーディション形式
・店員はバンドマン
こんな感じですかね。詳しく考えていきます。
・食事が主、音楽は従
音楽好き集まれ〜!ってやったところで減ってるんだから上手くいきません。音楽主体で考えるのはバンドに集客力がついてからです。
基本はお食事処、そこにバンドの生演奏が付加価値として加わる形が望ましいです。音楽はそれだけだと価値が下がりつつありますが、付加価値と考えると価値は高いと僕は考えます。
「ちょっと飲み屋行こうよ」より「ちょっとバンドの生演奏聴ける飲み屋行こうよ」の方がオシャレでいいでしょ?
値段が一緒ならバンド生演奏付きの飲み屋に行く人も多いでしょう。音楽好き<ご飯食べる人です。分母が違うからね
・営業時間は17時〜23時
昼間は学校や仕事があって、夜中は終電ないし寝るからです。
演者だって楽器持って電車で帰って寝て次の日バイトとかした方がいいです。夜中2時から出演で3時解散とか、分からないけど、消耗の方が大きいんじゃないんですか?
あとお酒が飲めない未成年の学生にも来て欲しいですよね!17時からオープンなのはそういった側面もあります。
・入場料としては取らない、会計時にミュージックチャージとして食事代にプラス500円もらう
ご飯食べに来てるんだから入場料はありません。ミュージックチャージとして会計に上乗せで500円だけもらいます。
どんなに長居しても速攻で帰っても500円。いつきても音楽には500円だけです。500円高いかな、300円かな。ここは悩みどころ。
17時〜20時はミュージックチャージ無し。学生には500円も痛いですから、コーラ1杯分の小銭だけ握りしめて来てもらえるように無しがいいかも。
・フライヤーは一切置かない。物販も基本しない
フライヤーって邪魔ですよね。財布とケータイだけポッケに入れてきてるのに10枚のA4用紙もらっても持ち帰らないし途中で捨てるし。せめて財布に入る名刺サイズにすべき!
フライヤーを置かないかわりに、メニューと一緒に今日の出演者と各ホームページとかSNSに行けるリンクをQRコードかなんかで載せます。その場でツイッターのフォロワー増えるかもしれないし、iTunesで曲買ってくれるかも。
物販も場所を取るのでしません。演奏後に10分ほどバンドが待ってて欲しい人がいたら買いに行く形が良いかな。お店側は一切マージン取らないのでそのままバンドの利益です。
・演者にチケットノルマは課さない。そのかわりオーディション形式
チケットノルマ制度は身内呼び制度と意味近いですね〜!僕が経営者ならチケットノルマやりたくない。
演者はオーディション形式で選びます。ノルマ無し出演費用無し物販マージン無しで室内演奏・宣伝効果と聞いてバンドが集まってくれる!はず。はずです。
17時〜20時はミュージックチャージを取らないので、その分審査は甘め。これからのバンドに出演してもらいたいですね。
20時〜23時はミュージックチャージを取るので演奏が上手い人を選びます。そのかわりミュージックチャージの何割かはバンドに出演料として支払います。
20時〜23時のオーディションに受かれば出演料も貰えて宣伝もできて物販も!ってどうですか。
1時間1バンドと考えて1日に6バンドですね。集まるかな〜
あ、ハードロックとか激しめの演奏のバンドはNGです。お食事処なのでね、場に合った演奏をしてもらいます。
・店員はバンドマン
店員がしっかり音楽を分かっているのが望ましいです!お客さんが「このバンドの今の曲名わかる?」って聞いて答えられるぐらい。
バンドマンの気持ちもお客さんの気持ちもわかる人が店員だとバランス良いかと思います。仕事がないバンドマンも働きながらバンド演奏見れるし。
出演するバンドがいなかった時に店員が出て行って何か演奏するのも良いですね、応用が効く気がします。シフトも埋まるし。
演奏後にそのままエプロン付けてお酒注いでくれるバンドマンとか良くないっすか?距離が近いところも良いです。
バンドではなくお店に人が集まるのが理想
やはりそのお店にご飯を食べに行きたい!と思ってもらえると上手くいくのかと思います。
俺の歌を聴け〜!って言われて聴く人は少ないですが、ご飯のついでに音楽どう?だったらアリなんですよ。
まずはお店を好きになってもらって、その次にバンドを好きになってもらう。
とっても人気なバンドが生まれたらその時に初めてその店を貸し切ってワンマンライブをすればいい。
こんなお店どうでしょうか?
ただの妄想ですので土地代とか利潤とかのツッコミは無しでお願いします!それこそバンドマンが考えるべきだぁ
ライブが負担でなくなるように
僕が経営するライブハウス・ライブバーを妄想してみました。
お客さんが持つチケット代が高い、汚い、怖いみたいなイメージを払拭しつつ、バンドマンが感じているライブするにはお金がかかるみたいな部分を減らしてあげれば良いと思います。
もっと音楽を聴くことが身近になることが最大の目標ですよね?
現在のライブハウス・ライブバーのやり方はそこから大きく離れていると感じます。
現状維持で「なんとかなるよ〜」って言いながらバンドマン同士でお金渡しあってませんか?
なんとかならないから衰退している面があるんです。
世間を俺ら色に染める!ではなく、世間に溶け込んで身近になることを考えてみてはどうでしょうか?
新しいチャレンジが成功を生みますよ!
GANO
似たようなお店が実際あります。
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