Vol.88 やりきれない日常と、自分自身から逃げ出したい。『The Reeling / Passion Pit』
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最終更新日:2018/07/23
ANALYZE GANO's ANALYZE, Passion Pit

The Reeling / Passion Pit
どうも、GANO(@Past_Orange)です。
目覚ましで無理やり起きて、満員電車に揺られて、やりたくない仕事を遅くまでやり、何もできないまま眠りにつく。
同じことをただ繰り返す日々に嫌気がさしているのに、そこからどうやって逃げ出すかも考えられない自分。
そんなやりきれない気持ちになってませんか?
今回紹介するのはこの曲!
Passion Pit – The Reeling
電子音を多用したサウンドと、ハイトーンなボーカルが特徴的なThe Reeling。
電子音に紛れ込むズシャッとした生ドラムと、時たま顔を見せるホーンセクションも気持ちがいいですね!
こうやってアレンジ面を考えるとアッパーなダンスチューンなのですが、どこか物悲しく聴こえます。
いったいどんな曲なのでしょうか?
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>The Reelingの歌詞について
タイトルのThe Reelingは『よろめき』ですね。歌詞を見ていきましょう!
We dug these holes we crawled into
Now they’re my home
Now here I cannot feel the wind
Can’t feel the rain or cold
実際に穴を掘ってそこで暮らしているわけではなくて、自分の内面的な動きを比喩していますね。
もう当たり障りのないように生きて、殻にこもっているんだよってことだと思います。
And I believe in gentle harmony
How I loathe all this obscenity
Is the way my life’s got to be
By a single opportunity
主人公は今の生活に全然満足していないんですね、違う世界を望んでる。
でも自分や環境を変えるチャンスすらやってこなくて、なんだかダラダラとこの生活を続けてしまいそう。そんな危機感を感じているのかもしれません。
Look at me, oh look at me
Is this the way I’ve always been
Now I’m dreaming somebody
Would simply come and kidnap me
Everyday I lie awake and pray to God
Today’s the day
Here I am, oh here I am
When will someone understand
繰り返されるサビの部分です。
主人公はずっと誰かに助けて欲しいと願っているんですよ、でも祈っても誰も来ない。
自分の人生なので自分でなんとかしなきゃいけないじゃないですか?でもそれすら行動に移せないほどにダメになっている状態なんです。
なんでこんなにも気だるいんだろう?そんな状態ありますよね!!
And all at once I feel this
Oh, how it clings to me
It reels and calls me towards a
Confounding destiny
そして気がつくわけです、何か別の意識が自分に取り付いているんだって!
実際に体に何かがくっ付いてるのではなくて、自我に潜む”なにか”のことを指しているのでしょう。
現状を変えたいと思っている反面、実は現状から変わることに恐怖している。そんな感じでしょうか。
And I can feel the madness inch by inch
The more I run, the more I am convinced
I’m colored all these like the branches twist
Just like we settle in the foggy mist
気づいてしまって、そんな感情から逃れようとすればするほど訳がわからなくなってくるんです!
もう自分自身もねじれちゃってるし、周りも見えないし。もう何もわからない。そんな状態。
この曲は心に闇を抱えたまま、でも平然と過ごしている青年の感情を歌っています。
とてつもない絶望感、やり切れなさを感じませんか?
変えたい!と思いながらも自分は祈るだけで他力本願。この心情描写が分かりすぎて辛いですね!
きっと主人公は他力本願な自分にも気づいていて絶望しているんです。
非常に辛い歌詞です!比喩表現が多く直接的過ぎないところが良いですね!!
>The Reelingのコード進行について
ヴァースとコーラスの2パターンとなっています。
明るく終止しきらないのでわかりづらいですが、E♭メジャーの曲です。
なのでⅡm→Ⅳ→Ⅵm→Ⅴですね!
マイナーコードとメジャーコードが交互に入ってきますね。強進行もなくゆらゆらと漂います。
変えたいと願う気持ちと、変化を恐れる感情が表裏一体となっている様をコード進行でも表現しています。
Ⅵmで止まってくれれば悲しいなぁ〜で済むのに、ちょっとの希望を込めてⅤに行っちゃうんですね!なのにⅠには行けずまたⅡmに帰ってきてしまう。
あいまいな感情を表現しているコード進行です!
ⅣM7→ⅠM7の定番コード進行!2小節ごとにコードが切り替わるのがつかいやすいみたい!!
似たような感情を表現している、同じコード進行の曲はこちら!
マイナーっぽさを含んだメロディーと合わせて、思春期の葛藤を歌うのがベターなようです。
ただⅣM7→ⅠM7だけだと大人な明るさだけになってしまうので、暗さとの対比で使うのが好ましいかと思います。
最後に
曲だけをなんとなく聴くとかっこよくて踊れるなぁ!って感じの曲なのですが、紐解くと切なくなりますね。
こんな気持ちを抱えたままの生活は何をやってもやりきれないでしょうね。
辛くなっちゃいます!!
GANO
ⅣM7→ⅠM7だけの明るい曲で盛り返そう!

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