Vol.24 適度な借用がアクセントに。サビのコード進行がオシャレでクセになる!『オドループ / フレデリック』

公開日: : 最終更新日:2018/07/23 ANALYZE ,

オドループ/フレデリック

どうも、GANO(@Past_Orange)です。

最近『フレデリック』と『オドループ』という言葉をよく目にするので、僕も早速聴いてみました。

なかなかかっこいいですね!MVも何度も見たくなるような仕上がりでGOOD!

余りグダグダ言ってもしょうがないので、この曲の大まかな解説はこちらの記事をお読みください。

フレデリックのオドループの中毒性がもうほとんど電子ドラッグの域。

 

地下室TIME好きなんだよね。

それでは、ここからは僕が感じるオドループの『中毒性』を解説します!

スポンサーリンク

歌詞について

歌詞についていいますと、ほとんど深い意味はないでしょう!

 

『踊るのって楽しいよね!踊らなきゃ損だよ!!』

 

といったような感じです。歌詞の内容に重きを置くのではなく、聴き心地の良く歯切れの良い言葉を韻を踏んだりしながら並べています。もちろん意図的に。

 

この内容よりもノリを重視するところがダンスロックと言われる要素の1つだと思います。以前のジャスティスもそうですね。

Vol.11『D.A.N.C.E./Justice』

 

この『あえて意味を持たせない』ことがコード進行と絡むことにより、曲の良さになります!

スポンサーリンク

サビのコード進行がクセになる!

なんと言ってもサビのコード進行がクセになる部分でしょう。まさしくループしてしまうコード進行、循環コード進行でございます。

fd1

基本はこの進行の繰り返しです。AメロもGをEmに変えればOK。

キーはDメジャーなのですが、4小節目のDはトニック(安定するⅠ)ではありません。これはG(Ⅳ)に進むためのD(Ⅴ)であり、Gメジャー(Dの下属調)からの借用になります。

 

『気に入らないよ』の部分ではさらにAmも追加されて、よりオシャレな借用になっています。これ好きなんだよね!

Am→D→GはDメジャーで考えるとⅤm→Ⅰ(7)→Ⅳとなり少しヘンテコに見えますが、Gメジャーに置き換えいるとⅡm→Ⅴ→Ⅰとなり「ツーファイブ進行」していることがわかります。

 

さらにこの借用ツーファイブに味付けをほどこしてあるのが、サビの最後の『とってもとっても退屈です』の部分になります。

fd2

よりスムーズに借用するために、BmとAmの間にB♭mを突っ込んでいます。ギターで弾くと手の形を変えず平行移動するだけでいいように、コード全体を半音で移動させています。

 

これを『パッシングコード(経過和音)』と言います。これがオシャレで大好き!!

循環コードの中に借用コードを使用して、知的な雰囲気を出すところにこの曲の良さがあります。

フレデリックの美味しい所

なぜオドループがこんなにもクセになるのか。そこにはやはり理由があったわけですね。

 

『意味を持たせない歌詞』+『オシャレな循環コード』

 

このギャップこそがフレデリックの魅力と言えるでしょう!!

コード進行からの作曲

サビのコード進行を使って1曲BGMを作ってみました。

こういうのはサクサクいかないとね。

フリーダウンロード、ロイヤリティフリーです!2次使用にどうぞ!!
フリーBGM素材「壊れかけおもちゃの行進」by GANO DOVA
「壊れかけおもちゃの行進」by GANO ニコに・コモンズ

最後に

今回出てきた下属調からの借用や、パッシングコードなどはいつも使ってるコード進行に変化が欲しい!というときに役立つと思います。

ダイアトニックスケールだけでの作曲に行き詰まったら、使ってみてはいかがでしょうか?

GANO

こっちのコード進行もかっこいいよ!



仕事依頼thumbnail

スポンサーリンク

関連記事

Vol.141 すれ違う2つの心を、コード進行が優しく包む。『One Of These Hearts / Benny Sings』

One Of These Hearts / Benny Sings どうも、GANO(@Past_

記事を読む

Vol.37 無理に明るくして誤魔化してる、本当の気持ちをはっきり言えない『Tongue Tied / Grouplove』

Tongue Tied / Grouplove どうも、GANO(@Past_Orange)です。

記事を読む

Vol.52 AppleのCMで聴いたことあるはず!『CHANNEL SURFING Feat. KOOL KEITH / FEATURE CAST』

CHANNEL SURFING Feat. KOOL KEITH / FEATURE CAST ど

記事を読む

Vol.111 悲しい過去と明るい未来の間にある前向きな感情。『ファビュラス / ビッケブランカ』

ファビュラス / ビッケブランカ どうも、GANO(@Past_Orange)です。 悲しい

記事を読む

Vol.130 マイナーキーのダイアトニックコードを使った基礎を固めた1曲。『ナイトステップ / フレデリック』

ナイトステップ / フレデリック どうも、GANO(@Past_Orange)です。 今まで

記事を読む

Vol.70 JazzとDrum’n Bassの融合『I’ve Been Hit / Kudu』

I've Been Hit / Kudu どうも、GANO(@Past_Orange)です。

記事を読む

Vol.77 お寿司に感情があるなら、こうであって欲しい。『たまごの気持ち / GANO』

たまごの気持ち / GANO どうも、GANO(@Past_Orange)です。 毎月1曲歌

記事を読む

Vol.50 ディスコを今風ポップにアレンジ!『Wrapped Up feat. Travie McCoy / Olly Murs』

Wrapped Up / Olly Murs どうも、GANO(@Past_Orange)です。

記事を読む

Vol.75 去年のクリスマスは君に愛を捧げたのに。『Last Christmas / Wham!』

Last Christmas / Wham! どうも、GANO(@Past_Orange)です。

記事を読む

Vol.90 どんなに変わろうとしても、元に戻ってきてしまう。『Running / Computer Magic』

Running / Computer Magic どうも、GANO(@Past_Orange)です

記事を読む

  • gano1
    作詞曲家・DTMer・WEBライター。DTMを中心に歌モノ・BGMを制作しています。シティポップ系やブレイクビーツなどを好んでます。
    詳しくはこちら
  • 仕事依頼
    thumbnail