チケット問題とVR。もしコンサートやライブでVR席が設けられたらグループバイにしてみるのはどうでしょう?

公開日: : 最終更新日:2018/07/23 BLOG

チケット転売問題

どうも、GANO(@Past_Orange)です。

コンサートやライブのチケットが転売されている現状を問題視した話題が最近多かったですよね。今少し落ち着いてきている時期でしょうか。


こちらではアーティストやイベント企画サイド・団体が「高額転売に反対」を主張しています。

何が問題なのかについても、様々なところで話が出ています。

「チケットはあるけどライブに行けなくなってしまったので売りたい人」のために2次流通市場はあるべきだ。という意見もあれば、転売業者が買い占めて商売をする手助けをしているという意見も。

じゃあオークションにすれば? と意見が出れば、それではお金を持っている人しかライブに行けない、平等でないという意見が出たり。

多くの人が関わる問題なため、気持ちの良い解決方法はまだ出ていないようです。

詳しく知りたい方は、BASEMENT-TIMESさんの記事を読んでいただければと思います。


BASEMENT-TIMESさんはいつも読みやすいですね。かつ内容がある。オススメです。

ちなみに業界内部を詳しく知らない僕の意見はですね、アーティストのファンクラブでの先行チケットは定額で、それ以外はオークション(音楽業界側が管理する2次流通市場も含め)で良いのでは? と、こんな感じです。どうでしょうか?

さて、話はだいぶ変わるのですが、VRってありますよね。

VR=Virtual Reality(ヴァーチャル・リアリティ)ですね。日本語にすると「仮想現実」でしょうか。はい今Jamiroquaiを思い浮かべた方。それはVirtual Insanityです。コードはE♭m7→A♭9→D♭9→…いや、これは今度のアナライズコーナーでやりましょう。

VRとは、実際にはそこにないものをあるかのように体験できる技術のことを指します。

体験方法は様々ありますが、1番イメージが湧きやすいのはゴーグルをつけてのVR体験です。

こういうやつですね。2016年はVR元年と呼ばれてまして、これからドンドン広まるようです。広まって安くなってくれ。

今回はVRと、コンサートやライブのチケットやその敷居の高さのお話です。

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もしコンサートやライブでVR席が設けられたら

ticket2

VR体験=その場にいるかのような感覚を味わえるので、音楽のライブパフォーマンスと非常に相性が良いんですね。


こちらは2015 MTV Video Music AwardsでのMiley Cyrusのパフォーマンスを360°VRカメラで撮影したもの。

直立不動ではありますが、その場にいるように360度見渡すことができます。

日本でもすでに導入が進んでいて、例えば、ももいろクローバーZは2015年夏のライブをVR映像で配信しているそうです。

“観客の最前列のさらに前から撮った映像”であったり、”メンバー一人ひとりががこちらに視線を向けてくれるシーン”があったりと、会場にいるのとはまた違った価値を生んでいます。

VR動画のライブ配信を請け負う国内サービスも出てきています。


このようなサービスが当たり前にコンサートやライブに導入される日も遠くないでしょう。

コンサートやライブにVRを導入するメリット

コンサートやライブにVRを導入すると、良いことが多いんですよ。

・現地に行けない人も参加できる

これが大きいですね。アーティストがコンサートやライブを企画する際、集客力や収益化を考えて会場を決めなければいけません。

収容人数の多い会場で、かつ多くの人が足を運びやすいアクセスの良い場所を選ぶことになります。

そうすると開催地はだいたい決まってきますよね。東京・大阪・名古屋・札幌・博多なんて県単位と都市単位がごっちゃになったツアースケジュールをよく見ます。

もっと大きなツアーを組めるアーティストなら良いですが、だいたいのツアーはここら辺を周っているだろうし単発でも選ばれていると思います。

「東京に住んでたら見に行くのに…」そんな意見もよく見ます。

そこでVR導入。交通費や宿泊費を払わずとも遠方のライブに参加できるようになります。

・集客がグッと上がる

上記の内容と似ています。遠方の人も参加できることに加え、会場の大きさに左右されることなく集客することができます。最悪リハーサルスタジオみたいなところでもできちゃう。

1つのVR席を作れば5人しか立てない場所に仮想現実上は数十人、数百人立てるようになる。すると収益化もしやすいですよね。

「VR席での参加をしたいか?」というアンケートを事前にとっておけばある程度の見込みも立つでしょうし、会場参加組で黒字にできているのならVR席は格安or無料にしてプロモーションに使うこともできます。

・VR席は席の優劣がない

リアルタイムで何人まで同じポジションから観覧できるかはサーバー次第だったりするのかもしれませんが、複数人が争うことなく同じポジションからライブに参加できます。

僕なんか背が低いから立ち見のライブに行くと全然見えないんですよね。VRだと高い位置にカメラがセットされているようで視界も良好です。

席の優劣が生まれなければ、チケットの転売も起こらないはず。

・会場ならではのトラブルに巻き込まれない

ザックリとしていますが、ライブ会場で不満だなと感じる部分がVRなら解消されると思います。

例えばトイレに行けないとか、気分が悪くなったけど移動しづらいとか、前の人がでかくて見えないとか、スピーカーが近くてうるさいとか、お客さん同士で密着しすぎて潔癖性にはつらいとか。

それがライブ! 楽しい!! という方もいれば、それがライブ…。つらい…。と感じる人もいます。どっちが悪いわけでもないので、良い住み分けになるかなと思います。

コンサートやライブにVRを導入するデメリット

もちろん良いことばかりではありません。

・VR導入コストがかかる

これは運営側の問題ですね。会場環境や設置箇所など状況によって左右されるため一律にいくらとは言えませんが、今の所結構かかりそうです。

会場設置だけでなくリアルタイムでの配信管理もするわけですから、そりゃコストがかかりますよね。

導入するコンサートやライブが少ない分、お値段も下がらないのが現状ではないでしょうか?

・参加者の環境に左右される

こちらもコスト面ですね。VRゴーグルはまだまだ高い! 10万近くするお買い物になるので、ポンポン買えるわけにはいきません。スマホをセットするタイプならまだ安いですが。

そしてオーディオ環境も必要となってきます。ヘッドホンで済ますのか、PCのスピーカーなのかなど参加者がどこまで求めるかで変わってきます。

VRゴーグルの普及や、VR自体の知名度が高まらなければ集客は難しいままです。まだ元年ですからね、これから価格が下がると良いのですが。

ただ、ライブやミュージカルなどを映画館でライブビューイングするというのも最近は多くなってますし、その流れで映画館でVR鑑賞するのも良いかと思います。

あとはVRカフェとか、小規模空間を貸し出すところでVRを導入してもらえれば、「会場まではいけないけど駅前のVR喫茶でライブに参加する」なんてこともできるようになると思います。

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VR席のチケットはグループバイにするのはどうでしょう?

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さて、ここからはコンサートやライブでのVR導入、各家庭でのVR普及が進んだ場合の話になります。

コンサートやライブでのVR席のチケット料金は、グループバイにするのはどうでしょう? という話。

グループバイ(Group Buy)とは、その名の通り「共同購入」です。SQL言語の”GROUP BY”とは別物です。

ある商品を販売する際、購入予約期間内に一定の購入者数を上回ると料金割引が適応される販売方法です。DTM関連のソフトのセール販売に行われることが多い販売方法ですね。

例えば10,000円の商品の購入者数が100人いれば9,000円に、200人なら8,000円に、300人なら7,000円になるみたいな感じです。これ以上購入者が増えても7,000円以上安くはならないよと上限を設定されていることがほとんどです。

グループバイのメリット

・価格設定が比較的簡単

これは完全に憶測ですが、価格設定がしやすいのではと思います。

上記の例の場合は目標売り上げ金額は900,000円です。90人以上に売れれば目標達成となる価格設定になっています。

90人以上に購入してもらえれば利益が増えていきますし、価格が自動的に下がれば「10,000円なら買わないけど9,000円なら、8,000円なら買うよ」って人も巻き込むことができるので、購入する人も増えていきます。

・シェアされやすい

広告を多く出さなくても、購入予定者がSNSなどでシェアしてくれます。多くの人が買えば価格が下がるのでシェアしたくなっちゃうのは当然ですよね。

また、シェアする人と趣味や立場が似た人に届くので効果が出やすいです。

・「定価で買った人涙目」がない

よくある「買ったあとに価格が下がって損した気分」になることがありません。

購入予約をした際にお金を払うわけではなく、最終割引価格で予約者全員が購入することができるので損を感じる人が出てきません。

VR席はグループバイで

VR席のチケット販売はグループバイが最適ではないかと僕は考えます。

・利益、集客、VRの普及につながる

今までのやり方でコンサート・ライブ会場でのチケット販売、グッズ販売にて目標売り上げ到達が見込める場合は、新たに設置するVR席分の売り上げはそのまま利益となります。

例えばS席が20,000円近くするクラシックのコンサートには、行きたくても頻繁には足を運べない人も少なくないでしょう。

もしVR席が設けられて5,000円だったなら、グループバイで最低価格2,500円でチケットが買えるなら、頻繁に参加したいという人がいると思います。

おまけとして、グループバイとVR席が好評ならば、シェアされてVR普及にもつながる可能性もあります。

・初心者にはハードルが高い会場のお試しができる

楽しそう面白そうだけど、参加するのは未知すぎて緊張する。そんなコンサートやライブもあると思います。

泡フェスってどれくらい濡れるんだろう。クラシックコンサートってマナーとか大丈夫かな。あそこのライブハウス怖い人が多いかも。

そんな緊張や不安をVR体験で”下見”をすることで解消できるかもしれません。

「一度体験したら好きになった」ということって多いですよね? その一度目がとってもハードルが高いので、VR席で”仮の一度目”を済ませてもらうと安心して会場に足を運んでもらえるのではないでしょうか。

・会場に足を運ぶことの価値が高まる

会場よりVR席の方が良くね? って声も上がるかと思います。

実際には会場に足を運ぶ良さ、VR席の良さの両方が分かるようになると考えています。

音を耳でなく肌で感じるという感覚や観客同士のコミュニケーション、グッズ販売もそうですね。VR体験をすることで会場に足を運ぶことの良さが見えてくるのではないでしょうか?

今後のコンサートやライブでのVR導入にぜひ期待したいと思います。

↓GANOが作った作曲ツールです!↓
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最後に

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今回はチケット転売問題とVR席導入について考えてみました。

ファンクラブ会員は定価購入 + その他はオークション + VR席はグループバイ

この形が多くの人が楽しめるチケット販売なのではないかと思います。

音楽関係だけでなく、能・狂言・歌舞伎など事前準備が必要(そう)な舞台劇にもVRを導入してもらえるとハードルが下がり若い人にも文化が広まるのではないでしょうか。

「行ってはみたいけど、なんだか怖くて」という人は結構多いと思いますよ?

僕も能・狂言・歌舞伎、プロレスとかボクシング、ミュージカルやサーカス、他にも行きたいもの体験したいものがいっぱいあります。

VR技術がもっと普及すると嬉しいです。

GANO

ミュージックチャージや投げ銭のお話も



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    作詞曲家・DTMer・WEBライター。DTMを中心に歌モノ・BGMを制作しています。シティポップ系やブレイクビーツなどを好んでます。
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