映画『パッドマン 5億人の女性を救った男』 大きな愛と優しさに笑顔&号泣! 全人類必修にしたら?
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映画『パッドマン 5億人の女性を救った男』 大きな愛と優しさに笑顔&号泣!
どうも、GANO(@Past_Orange)です。
2018年12月7日に日本でも公開となった『パッドマン 5億人の女性を救った男』を観てきました!
女性用ナプキンを題材にした実話に基づく映画ですね。
では、まず予告編を観ていきましょう!
映画『パッドマン 5億人の女性を救った男』予告
色合い鮮やかで明るそうな予告です!
インド映画って歌って踊るイメージですが、本作はどうなんでしょうか?
『パッドマン 5億人の女性を救った男』はこんな人にオススメ!
どんな人が『パッドマン 5億人の女性を救った男』を楽しめるか考えてみました。
・全人類
出ました。とうとう出ましたね。
もう僕はね、この映画を小中高学校の必修映画にしたらいいと思ってまして。あの頃教えて欲しかったことが全部入ってるんですわ!
女性用ナプキンを題材にしているので男性に観て欲しい、ってだけでなくて女性もですね。諦めてしまっている部分をこの映画観て考え直して欲しい。
後は経営視点とか、格差のお話とか。必修にして欲しい、それぐらい良いです。
ではネタバレを含んだ感想を載せていきますね!
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『パッドマン 5億人の女性を救った男』 でラクシュミの大きな愛に号泣
この映画の良いところは主人公ラクシュミの人柄がオープニングの歌だけで全部わかってしまうところ。
主人公の人物像を説明するために冒頭から数十分使ったり、映画全体で徐々に人柄を見せていったりするんですけど、歌だけで丸わかり!
妻ガヤトリを愛し、常に喜ばそうとする。ガヤトリが何か困っていたら、問題解決のためにひたすら突き進む!
お金はないけど手は器用だから自分で発明しちゃう。常に笑顔でみんなに愛されている。
オープニングの歌だけでラクシュミのことが大好きになりましたし、その愛と笑顔に号泣しましたよ。
ラクシュミはこのオープニングで見せた人柄を変えずそのままエンディングまで行くんですよ。そこもわかりやすくて非常に良い。安心して観ていられるんですね。
全力で妻を愛し、妻が離れてしまってもそれでも愛し、妻と同じような思いをしている人たちを救おうと努力するラクシュミに終始泣かされっぱなし。
このような愛ある人間になりたい!
『パッドマン 5億人の女性を救った男』 パリーのことだけが気がかり
この映画途中でインターミッションが入るんですが、そこを境に前編後編みたいな構成になっているんですよ。
前編は妻のために女性用ナプキンを作って理解を得られず嫌われ町から追い出される孤独のラクシュミ、後半は都会で理解者に多く会い成功していくラクシュミ。
この対照的な前編後編の分岐点に現れるのがパリーです。最初はタブラ奏者として現れるのですが、どうやら良いところのお嬢さんといった感じ。
貧しい田舎町ではなかなか買えない女性用ナプキンをタクシーを使って探すぐらい裕福な立場です。パリーと出会うことでラクシュミの立場はどんどん変わっていきます。
大企業の就職内定を蹴ってラクシュミを手伝い、ナプキンを手売りして、知恵を使って状況を好転させていきます。
ビジネスパートナーとしてラクシュミを支える一方、ナプキン作り一筋で努力を惜しまないラクシュミの人柄に惹かれていくパリー。
この妻一筋、お金に無頓着なラクシュミに惚れてしまうってところが、どう転んでもパリーはラクシュミと一緒になれないって部分でして、そこが悲しい。
ラクシュミはパリーがいるからと虫だらけの外で寝たり、虫除けクリームを自分ではなくパリーに塗りにいったり(しかも触っちゃいけないと周りに塗る!)。
一緒の部屋で寝ることになっても、パリーを襲うのかと思いきやそっと本を取って寝る間も惜しんで英語の勉強。邪念ひとつない男ですよラクシュミは。
そこに惚れちゃったもんだから。そりゃタクシーの中でパパに話したように、ラクシュミが妻よりパリーを選んだら、その真っ直ぐで熱い愛の男ラクシュミじゃなくなっちゃうんですよ。
だからどう転んでもダメ、パリーはラクシュミと一緒にはなれないんです。
パリーもラクシュミと同じぐらい素敵なので、幸せになって欲しいですね。
『パッドマン 5億人の女性を救った男』を教育視点で観ていく
教育の観点からもよくできていまして。子供の頃にこういうことも学校で教えて欲しかったなってことがつまっている映画だと思います。
男性には伝わりにくい生理のお話
これはもちろんですね、題材ですから。
2001年当時のインドでは生理になると5日間家の中に入れなかったそうです。今も残っているかもしれません。
1ヶ月に5日、ということは1年で60日間。男性は1年が12ヶ月なのに女性は10ヶ月しかない! 確かにそう言われるとそうですよね。
男性が30分血を流していたら死んでしまう、これも名言。そのような状態に毎月なる女性のこと、男性は分かっているようでわかっていないんですよね。
小学生の頃、保健で男女別の授業の日がありました。授業が終わると女子は小袋を持っていて、何それプレゼント? いいなぁ! なんて言っちゃったのを思い出します。
男女別でもいいですが、あの時に男子にも生理の授業をしてくれたら良かったのになと思います。
だってわからないじゃないですか、教えてもらわないと。僕たちだって理解してラクシュミのように寄り添いたいのです。
映画館には男性も多くいました。みんな同じ気持ちだったんじゃないかな。
女性を苦しめているのは女性かもしれない話
妻や多くの女性の負担を減らすためにナプキン作りに精を出すラクシュミを、妻や母、妹たちが批判している場面が多くありました。
恥ずかしいからやめて欲しい、仕方のないことだから、女はそういうものだから。
家に5日間入れないことを喜ぶ女性はいないはずなのに、問題解決を拒むのは女性です。
長く続いた風習に麻痺してしまっているのか、当たり前だと思って改善しようとしないのか。
女性が女性自身を苦しめているように思えました。自分もそうだったから娘世代もそれでいい、そんな風に後の世代に押し付けてはいないだろうか。
地域格差のお話
インドは都心と田舎で経済格差がかなりあるようでして、ラクシュミも田舎に住む貧困層という設定ですね。学校にも長く通えず肉体労働で食いつないでいます。
一方パリーは都心に住み学もある富裕層。前編後編で対照的ですよね。
田舎の方が新しい発想に否定的で閉鎖的、都会の方が寛容でラクシュミを受け入れてくれます。
これはお金の問題なのか、教育が行き届いていないからなのか。
寛容になり新しいものを受け入れていけば時間もお金も生まれ、教育を受けることもできる。格差は広がる一方です。
自分を苦しめるのは自分の意識かもしれない。そんなことを考えてしまいますね。
商売のお話
これも学校で教えてくれません! 日本は急に社会に放り出されるから、もうちょっとお金のこと教育した方がいいんじゃないでしょうか。
女性の体のことだから、男性のラクシュミよりも女性のパリーの方が販売しやすかったことだったり。
作業工程を4つに分けることで製造コストを下げて単価を下げつつも雇用を生むことだったり。
あえてシャツを汚すことでラクシュミ本人が作業しているアピールをする点など、メディアへの見せ方も参考になりますよね。
同じことをやっているだけなのに、表彰されたり新聞やテレビに出るだけで周りの反応が変わる様子も、印象操作が大切だと言っているようで面白かったです。
お金の話、嫌悪せずに話し合うことをしていってはどうでしょうか?
最後に
ラクシュミのこと大好きになりましたよ。あの笑顔が良い!
僕もラクシュミぐらい大きな愛を持って生きていきたいですね。
GANO
メキシコとアメリカの国境で何が起こっているのか


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