Vol.35 恋愛において「男はフォルダ保存、女は上書き保存」はフランス人も一緒?!『Crush! / Tahiti 80』

公開日: : 最終更新日:2018/07/23 ANALYZE ,

Crush! / Tahiti 80

どうも、GANO(@Past_Orange)です。

恋愛に対する男女の意識の違いを話す時に『男はフォルダ保存、女は上書き保存』なんてことをよく聞きます。確かに女性は過去はないものとするように感じるし、男性は過去のことも混在していることが多いと思います。

日本人限定かと思いきや、世界共通なのかな?

Tahiti 80はフランスのバンドで、フランス人にもかかわらず90年代から英語で歌う珍しいバンドです。フランス人は自国の言葉を愛していて、国内のポピュラーミュージックもフランス語ばかりという印象だったのですが、このバンドは早くから世界で売れることを意識していたことでも知られています。

ふわふわとして爽やかな印象の楽曲かと思います。最近ではベッドルームポップなんてジャンルわけされそうな曲ですが、いったいどんな曲なのでしょうか?

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歌詞について。常に男性目線

女々しい男性目線で書かれた歌詞だと感じさせる部分がたくさんあります!

d’you remember what I said? is it still ringing in your head?
just tell me when it stops when you feel the pressure drop
but don’t think I’m waiting cos I’m onto something better!

とまぁ始まりからちょっと面倒くさい奴ですねぇ〜。僕の言ったこと覚えてる?すぐ呼びなよ!と言いつつも、君のことは待ってないんだからな!ってちょっと矛盾してる。負け惜しみのような感じがしますね。

でもそのすぐ後に心の声のように小さく聞こえる歌声の部分がこれです。

Oh girl! I take all the blame
C’mon girl. I’d do it again

本音。未練がタラタラだから負け惜しみのようなこと言ってたんですね。でもす〜ぐ本音出ちゃってます。

その後もまた『僕の言葉覚えてる?』って質問します。しかも、ベッドの上や街を歩いていて思い出さないのかい?なんて言いつつ、電話がなると君からなんじゃないかと感じると言ってます。そしてまたもや心の声

I can’t bury the hatchet

喧嘩別れですね。

oh I know.
you’re not supposed to feel ok. but you’re not helping me in any way.
oh I know.
this has to be an all time low. but guess what it’s your own scenario.
I was a fool to let it go.I should have said no a long time ago.

サビの部分になると自分自身に言い聞かせるように後悔を語っています。分かってる、君は君だと分かってるけど後悔してしまう。といった女々しさ満点のサビになっております。

そして驚きの2番の歌詞

I remember what you said. it’s still ringing in my head.
I thought it’d never stop. I’d be forever the bad cop,so please don’t keep it coming.
I just wanna get going.
c’mon girl.I can’t bury the hatchet.

お気付きだろうか。1番の『君』に問いただしていたことと対になっているのです。自分が頭から離れないからきっと君も離れてないだろ?離れてるなんて嫌だ!って内容になるんですね〜。

そして最後の部分

it’s been a long time since you crushed my soul.
and I’ve been working my way out of that hole.

と、もう後悔の日々からはおさらばしたような言い回しをしているのですが、その後にまたサビを繰り返すので多分強がりで言っていると思います。やはり自分に言い聞かせているような感じでしょうか。

最後まで見ていくと、これどうも『君』に話しかけてるようでそうじゃないですね。きっとベッドで泣きながら昔の写真を眺めてブツブツ言っているような印象です!!まさにベッドルームポップ!!!

失恋した男性はこれを聴きながら『お前もかぁ〜辛いよなぁ〜』と嘆いてみてはどうでしょう。

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コード進行について。抜け出せない循環

サビの部分のコード進行を抜粋します。

譜面で
crush

キーエディターで
crush2

1度のFからスタートするこの循環コード進行、Ⅰ→Ⅵ→Ⅱ→Ⅴと進むのでまたFに戻ってきてしまい、そしてまた繰り返す。とっても自然なだけに全然抜け出せないんです!

前に進まなきゃ!街を歩く、あ、思い出した。辛い寝よう。泣く。電話がなった君からかな???違う辛い。このままじゃダメだ進もう!街にでる辛い寝るベッド...

ポップソングではありがちな循環なのですが、こういった失恋後の悲しみが未だ続いているといった心情を表現するのにも使えるということですね。

最後に

男性目線で要求や自分の話が多くなるとどうも女々しさが出てくるように感じます。あえてこの曲はそういったように書かれていると感じます。

フランス人男性もこんな気持ちになったりするんでしょうか?ちょっと身近に感じますね!

GANO



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    作詞曲家・DTMer・WEBライター。DTMを中心に歌モノ・BGMを制作しています。シティポップ系やブレイクビーツなどを好んでます。
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