Vol.74 ただ単純に素直にクリスマスを楽しもう!『Wonderful Christmas Time / Paul McCartney』

公開日: : 最終更新日:2018/07/23 ANALYZE ,

Wonderful Christmas Time / Paul McCartney

どうも、GANO(@Past_Orange)です。

11月を入って12月25日までいたるところでクリスマスソングを耳にしますよね!定番クリスマスソングを聴くと今年ももう終わりなんだなとしみじみしてしまいます。

皆さんは「これが私の1番のクリスマスソング!」という曲はありますでしょうか?

今回紹介するのはこの曲!


Paul McCartney & Wings – Wonderful Christmas Time

Wingsの名前が付いていますが、実際はPaulが一人で全部のパートを録音したソロシングルです。シンセサウンドを取り入れたエレクトロな1曲となっています。MVが楽しそう!

Paul McCartnyの歌声が心に染み渡りますね、僕はクリスマスソングはまずこの曲を取り上げたかった。

さて、どんな曲なのでしょうか?

スポンサーリンク

Wonderful Christmas Timeの歌詞について

歌詞を見ていきましょう!

The mood is right
The spirits up
We’re here tonight
And that’s enough

Simply having a wonderful Christmas time

The party’s on
The feeling’s here
That only comes
This time of year

まさしくSimply!シンプルにクリスマスを楽しもうよって歌詞になっていますね。1年間なんやかんやあったし、今も何かが起きているかもしれない。でも、クリスマスの今夜みんなここにいるんだからそれでいいじゃないか!楽しもうよクリスマスを!!そんなメッセージが込められていますね。

The word is out
About the town
To lift a glass
Ahhh don’t look down

The choir of children sing their song
They practiced all year long

Simply having a wonderful Christmas time

ここの部分はクリスマスの夜が来るまでの日々を歌っています。クリスマスが来るよってだけでなんだか幸せだね!そんな風に歌っている気がします。

去年のクリスマスを思い出して、今年も素敵な夜になるといいなと想像するだけで楽しくなりますよね。そんな気持ちにさせてくれる1曲です。

スポンサーリンク

Wonderful Christmas Timeのコード進行について

ヴァースとコーラス部分の2つを見ていきましょう!

ヴァース 譜面で
wc1

キーエディターで
wc2

キーはBメジャーなので、ⅠM7→Ⅳ/Ⅰ→Ⅴ/Ⅰ→Ⅰとなります。ベースがずっと変わらずⅠのBのままですね!コードBを弾いたまま上の伴奏がどんどん変化していくとも考えられます。最初のコードもBM7と書いてありますが、弾く時のイメージはD#m/Bの方ですね。

低音が同じ音で固定されたままコードが変化していく、この手法を「ペダル・ポイント」と呼びます。また、低音部で持続して鳴り続ける音を「ペダル・トーン」と呼びます。この4小節はペダル・ポイントで、ペダル・トーンはBだよってことになります。

このペダル・ポイントを使うことで情景が徐々に広がっていくような印象を与えることができます。人から人へ、じんわりじんわりと幸せムードが伝わって街中がクリスマスの幸せムードに染まる、そんな情景をペダル・ポイントで表現していると感じます。

トップノートもA#→B→C#→D#と上昇していて、どんどん明るくなっていく様がよく表現されていますよね!

続いてコーラス部分 譜面で
wc3

キーエディターで
wc4

Ⅱm→Ⅴ→Ⅲm→Ⅵの後にⅣ→♭Ⅶ→Ⅰとなっています。メジャーコードと強進行ばかりの力強く明るいコード進行ですね!唯一の借用はAのみ、これは同主調のBマイナーからの借用和音になります。通常ならE→F#→BとやりたいところをAを持ってくるところが洒落ていますね。

素直なコード進行を続けてきたので最後の最後でちょっと借用で一癖つける、そんなやり方です。そこを踏まえてもシンプルな構造になっているので、作曲に取り入れてみてはどうでしょうか?

最後に

Tuxedoもこの曲をカヴァーしてますよ!


Tuxedo – Wonderful Christmastime

ディスコリバイバルなサウンドに色付けされてはいますが、アレンジは結構原曲に近いですよね?それはやはり当時のPaulのアレンジが新しいものだったからだと思います。原曲もTuxedoカヴァーも良いですね!

GANO

シンプルに愛を歌ってる



仕事依頼thumbnail

スポンサーリンク

関連記事

Vol.155 1つのコード進行をベースラインの変化でちょっとお遊び。『South Of The River / Tom Misch』

South Of The River / Tom Misch どうも、GANO(@Past_Ora

記事を読む

Vol.94 君がいるだけで毎日が心地良くなるね。『Breezy / Wouter Hamel』

Breezy / Wouter Hamel どうも、GANO(@Past_Orange)です。

記事を読む

Vol.34 なんだか最近暑くなってきたから、これ聴いて涼しくなろうぜ『Eple / Röyksopp』

Eple / Röyksopp どうも、GANO(@Past_Orange)です。 僕は冬よ

記事を読む

Vol.48 恋の病にかかってしまった!楽しそうだから良しとす。『LUV PANDEMIC / TOWA TEI』

LUV PANDEMIC / TOWA TEI どうも、GANO(@Past_Orange)です。

記事を読む

Vol.65 傷心な彼女へ仲直りの電話。『Please Please Please Me / Talc』

Please Please Please Me / Talc どうも、GANO(@Past_Ora

記事を読む

Vol.3 1つのコード進行がループするディスコリバイバルな1曲。『Get Lucky / Daft Punk』

Get Lucky / Daft Punk どうも、GANO(@Past_Orange)です。

記事を読む

Vol.146 2つの持続音と規則正しく変化する2つの内声が怪しい曲。『Go Up feat. Cat Power & Pharrell Williams / Cassius』

Go Up feat. Cat Power & Pharrell Williams / Ca

記事を読む

Vol.103 見上げるほどの身長差の相手と、ライバルたちとの恋のカケヒキ。 『オ・モ・イ アプローチ / NI+CORA』

オ・モ・イ アプローチ / NI+CORA どうも、GANO(@Past_Orange)です。

記事を読む

Vol.130 マイナーキーのダイアトニックコードを使った基礎を固めた1曲。『ナイトステップ / フレデリック』

ナイトステップ / フレデリック どうも、GANO(@Past_Orange)です。 今まで

記事を読む

Vol.115 ベースを動かすだけでドラマチックなコード進行ができているハウスミュージック。『Crazy Talk / Space Cowboy』

Crazy Talk / Space Cowboy どうも、GANO(@Past_Orange)で

記事を読む

  • gano1
    作詞曲家・DTMer・WEBライター。DTMを中心に歌モノ・BGMを制作しています。シティポップ系やブレイクビーツなどを好んでます。
    詳しくはこちら
  • 仕事依頼
    thumbnail