【ネタバレ有】『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』はジェダイの強さを再認識する映画だ!
【ネタバレ有】『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』
どうも、GANO(@Past_Orange)です。
2016年12月16日に公開となった、スタート・ウォーズシリーズの最新作、『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』を観てきましたよ!
お話をする前に、この記事はネタバレがあるのでまだ観ていない方は気をつけて。
ネタバレが出てきそうになったらフォースであなたの首をググッとやって合図します(ちゃんと表記します)ので、回避してね。
今作『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』は、時系列でいうとエピソード3とエピソード4の間になりますね。実質エピソード3.5ですね! 3.8ぐらいかな。3.9ですね!!
アナキン・スカイウォーカーがパドメとイチャイチャしつつオビワンおかんに説教されながらベイダー卿になるお話であるエピソード1〜3と、ルーク・スカイウォーカーがベイダーおとんなん!? え、レイア妹なん!!?? ハン・ソロ、君の船はガラクタじゃないか!!! と常に驚きながらイウォーク可愛いで締めくくるエピソード4〜6をつなぐわけですよ。
先ほども述べたように、エピソード3.9ぐらいなので、旧3部作好き向けだと思います。
あの「オビ=ワン・ケノービ、あなただけが頼りです。(R2-D2サッ)」のシーン、死ぬほどモノマネしましたよね。ここにつながるお話です。
予告編、全然字幕違うので前向きな印象! こんな明るくないよ。
エピソード4での、スター・ウォーズ最大の謎「にいちゃん、なんでデス・スターすぐ死んでしまうん?」を解く大事な映画になります。
エピソード4ではルークによってあっけなくデス・スターは破壊されてしまうんですが、帝国軍めっちゃアホってわけではなくて、実は……。という感じですね。
さぁここからネタバレ含めた感想が始まります。
まだ観ていない方はここまで。フォースと共にあらんことを。
もう観ちゃった方、フォースと共にあらんことを。
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あらすじを追って
宇宙に文字を流さないと前半が単調
『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』がスタートしてしょっぱなから驚いたこと、それはジョン・ウィリアムズの急な音量でお送りするスター・ウォーズのテーマと、そこまでお話を文字で説明するアレがなかったことですね!
スター・ウォーズは盛大に文字で前置きをして、美味しい部分からスタートすることがお決まりになっていましたので、ここには驚き。
ほほ〜、前置きなしって全部やるんやなと思って見ていると、前半部分は見事なまでにテンション上がらず。主人公ジン・アーソが仲間を集めデス・スター設計図を取りに行く直前までは、ちょっと退屈な気もしましたね。
さすがルーカス、こういった「後半盛り上げるための単調な説明の前半」をなくすために文字を宇宙に流したわけだ。
予告編ではジン・アーソは前向きな女戦士に思えますが、最初は犯罪者扱いでやさぐれています。
エピソード7で言えば逃げるばかり考えているフィン、というよりターミネーター3のジョン・コナーみたいな感じですね。僕の中でターミネーターは2までです。
予告編でもわかるように、ジン・アーソの親父、ゲイレン・アーソがデス・スターを作ったわけなんですが「体はダースサイドに抱かれたけど、心までは抱かれないんだから!」とデス・スターが簡単に破壊できる”導火線”を仕込むんです。
その導火線がどこにあるかわからねぇ〜から探しに行って手に入れなきゃね! が盛り上がりの後半部分。
ゲイレン・アーソを演じるマッツ・ミケルセン、レクター博士とか悪役のイメージしかないから今回も結局悪いんでしょ〜? と観てましたが、ガチでいい人のまま死にました。
妻と娘を逃がそうとするわ、デス・スター開発の同僚たちを守ろうとするわ、ジンのことを「スターダスト」って呼んで最後まで愛を伝えていたりと泣かせます。
星じゃなくて星屑だなんて。でもそれでも今の私たちにとっては希望だ、そんな意味を込めての「スターダスト」、泣いちゃう。
ここまで、ここまでが前口上。帝国側の中間管理職クレニックとシリーズでおなじみターキン提督のやり取りや、目隠し袋をかぶせられて「私は盲目だぞ!」と叫ぶチアルートに笑いながらも、主だったテンション上げどころがないまま前半が終了します。
キャラ紹介的な部分も大きく感じましたね。キャシアンとK-2のやり取りも微笑ましいですし、後半部分の号泣を誘うには必要だった前半! と感じなければやってられないとまで言いたくなるかもしれないぐらい、単調。
後半は号泣しっぱなし!
ゲイレンおとんの死を悔やみつつ、デス・スターの設計図は惑星スカリフにあるで〜となります。
ここで反乱軍は戦いを挑むか帝国軍に屈するかを会議するのですが、まさかの同盟分裂! 負けるに決まってるからやらんわいとバラバラに。
ジンを信じる少数のみで勝手にスカリフへ潜入します。
ここから物語スピードアップ! 俺の屍を越えて行けと言わんばかりにガンガン仲間が死んでいきます。
たったコードをつなぐだけ、仲間に通信するだけのために、何人も死にます。ジェダイだったらひょいひょいやれちゃいそうなことばかりです、ここが辛い。
バラバラになった反乱軍もその話を聞きつけて今動かないでどうすんの! と助けにきます。
そして登場人物全員の死を越えて、レイアに設計図が渡ります。レイア後ろ姿のみかと思ったら顔をちゃんと映りましたね!
そっくりやレイア。CGかと思うぐらいそっくりで、女優さんだったのね。
設計図を手に入れるまでに多くの命を失ったのに、エピソード4始まったらレイア捕まるのね、帝国軍の圧倒的な力を感じます。
戦争であること、死を覚悟していること
『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』を観て、ここにグッときたという場面を紹介しますね。
スター・ウォーズは戦争映画だ!
スター・ウォーズシリーズはライトセイバーをブンブン振り回すジェダイや腕利きのパイロットが活躍するので、一見ヒーロー映画のようにも感じます。
ですが、これは戦争映画。ジェダイが戦う裏では多くの人が動き死んでいる、それがわかるのがローグ・ワンです。
ガンダムで言えばアムロとシャアが戦っている裏で起こるポケットの中の戦争のような。サイド・ストーリーですからね。
ジェダイの前では雑魚キャラに見えるトルーパーたちも、ローグ・ワンでは脅威です。あっちも歩兵ならこっちも歩兵。無残な戦いがガッツリ描かれています。泥臭いぜ……。
みんな死を覚悟している!
ローグ・ワンではメインキャラがガンガン死にます。
(ソウ&ゲイレンの死は前半なので置いといて)まずドロイドのK-2SO
ジンとキャシアンを守るためにトルーパーにガンガン打たれながらも設計図を捜索、最後の力を振り絞ってシステムを破壊しドアを開かなくする。
ドロイドですがね、こいつぁ泣きますよ! スター・ウォーズのドロイドたちは人間味を感じてプログラムだからと割り切ることができませんよ。
火の鳥で言えばロビタ、インターステラーで言えばTARSのような、そんな愛らしさがあるんです。帝国軍のドロイドのプログラムを書き換えたところを考えると、ターミネーターシリーズのT-800のようにも感じますね。
彼自身、死を迎えることを覚悟していました。設計図の場所を探るため命を捧げる。あぁ、辛い……。
そしてチアルートとMummy-D
おっと、RHYMESTERのMummy-Dではなくチャン・ウェン演じるベイズでしたね。危うくキング・オブ・ステージと間違えるところでしたよ。
チアルートは今作でもっともキャラ立ちしていたと感じますね。なんせ強い! 盲目なのに見えてる以上の動きをします。チアルートはジェダイになるんじゃないかってほどキレッキレです。
モデルは座頭市ですね。
そんな彼も、外部へ通信するためのスイッチを入れにいくため、最後は銃撃戦の中を「フォースは我と共にあり、我はフォースと共にあり」とフォースにすがるように唱えながら進み、最後は爆風に飲まれて。
こんなに強いチアルートでも、スイッチを入れるためだけに死んでしまうんです。戻ってこいと叫ぶベイズに向かってやり遂げたと言わんばかりの笑顔で。死を覚悟していたんです。あぁ、涙が……。
そしてチアルートの最後を看取ったベイズも、一兵士として数体のトルーパーを倒しながら最後は爆撃で死にます。
あんなにフォースを馬鹿にしていたベイズも、最後はチアルートに習って「フォースは我と共にあり、我はフォースと共にあり」と唱えながら死んでいきます。
どんなに強くても、あるのかないのかわからんフォースの力に頼りたくなるほど絶望的な状況なんですね。彼も死を覚悟して真正面から突っ込んでいくんです。
このチアルートとベイズのコンビ、前半はコミカルに描かれるのでかえって涙を誘うんです! もう号泣ですよ。
パイロットのボーディーも泣かせます。
ジェイソン・ボーンでは知的な役でしたが、ローグ・ワンでは泥臭い役でした。
宇宙空間で待っている仲間に「惑星スカリフを覆うシールドが設計図送信を邪魔している、シールドを壊してほしい」と伝えるためだけに全力で動きます。
いいですか、“仲間に伝えるためだけ”なんです! 最後はトルーパーの投げる爆弾により爆死。
船の中に転がった爆弾を見て、驚きも騒ぎもせず、ここまでかと落胆の表情のまま死を迎えます。覚悟の表情です。辛い……。
そしてそして、最後はジンとキャシアン。
無事デス・スターの設計図を送信、このまま船に乗って脱出するのかと思いきや。
デス・スターからスカリフに向かってレーザー発射、施設全てを火の海に。2人も飲まれて死ぬわけですよ。そうだよね〜、生きてたら絶対シリーズに出てくるもんね〜。
2人で水辺に座り込み、夕日のように見える炎をバックに抱き合いながら光の中に包まれます。
ジンもキャシアンもミッションクリアとばかりに安堵の表情! 笑顔! 死ぬのに。反乱軍のために設計図を送信するためだけの2人。
まるでファイト・クラブのラストのようです。
覚悟した2人。最後の最後で恋仲のようになったのに、そこで終わりだなんて。こんな偉業を成し遂げて、一兵士として消える。辛い、泣いちゃう……。
メインキャラ全員が死を覚悟している、そこがこの映画のグッとくるポイントですね。
ジェダイの強さを再認識する!
設計図を探すため、スイッチを押すため、情報を知らせるため、設計図を送信するため。
スター・ウォーズシリーズのジェダイならサササ〜とこなしてしまうでしょう。トルーパーもドロイドもペペペ〜とやっつけてしまいますよ、ジェダイなら。
しかし、ローグ・ワンにはジェダイは1人も出てこない。どれだけ帝国軍が脅威で、どれだけジェダイたちが強いかが分かる映画となっています。
当たり前に感じていたジェダイの存在、こんなにも心強かったのかと。
そしてなによりベイダー卿が怖すぎる!
シリーズでもっとも強く強いと感じるベイダー卿がローグ・ワンでは見れます。
送信された設計図(Suicaみたいな板にデータ入ってます)を取り返そうと、反乱軍の船に乱入。兵士をバッタバッタ倒していくんですが、これが恐ろしい。
暗く狭い通路の奥で、コォーコォーって。ヴァイーンと赤いライトセイバーが光ったときの絶望感! 声が出そうになりました、本当に怖かった!
ローグワンのベイダー卿、理想だったこのバトルフロントのGIF以上の絶望感とカッコよさで300万回男泣きしました pic.twitter.com/RhvOfKApgA
— Sae(ひだりて) (@ro_ze_ga) 2016年12月18日
これこれ。この絶望感とバイオ・ハザードのレーザーが出てくる部屋の中に置かれたような絶望感を足した感じです。地獄です。
そこにいる兵士は全員ベイダー卿に殺されるのですが、なんとかバトンリレーでSuicaをレイアのところへ届けます。
ベイダー卿の前では無力、怖すぎて泣けます。
多くの死を乗り越えて、エピソード4へ繋がります。ルーク、頼んだぞ!! そんな気持ちになる映画でした。
最後に
『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』はこれが戦争であること、多くの死の先にルークたちの戦いがあること、ジェダイやシスの強さを再認識する映画でした。
前半単調だけどね、後半はガッツリ泣きますよ。思い出しても泣く。なんでみんな死んでしまうん?
そういえばジン・アーソ役のフェリシティ・ジョーンズはインフェルノでも最後爆発に飲まれて死んでいましたね。2ヶ月続けてフェリシティの爆死を見てしまった。
2017年にはエピソード8が公開となりますね。ローグ・ワンを観るとレイやフィンを観る目が変わりますよ。
では!
GANO
エピソード7も泣きました。
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