映画『Mr.ノーバディ』何者でもないオデンさんの爽快アクション! 何者でなければいけない現代のプレッシャーが作品を後押しする

公開日: : 映画

映画『Mr.ノーバディ』何者でもないオデンさんの爽快アクション! 何者でなければいけない現代のプレッシャーが作品を後押しする

どうも、GANO(@Past_Orange)です。

2021年6月11日に日本公開となった『Mr.ノーバディ』を観てきました!

オデンさんことボブ・オデンカークのまさかのアクション映画!

では、まず予告編を観ていきましょう!


映画『Mr.ノーバディ』インターナショナル予告編

なめてた相手がヤバイ奴だった系映画ですね!

オデンさんのアクションって想像つかないですが、2年間トレーニングして挑んだということで、ちゃんと動けてますよ

映画『Mr.ノーバディ』はこんな人にオススメ!

どんな人が『Mr.ノーバディ』を楽しめるか考えてみました

・なめてた相手がヤバイ奴だった系映画が好きな人
・何者かにならなければいけないプレッシャーを感じている人
・ボブ・オデンカークが好きな人!

こんな感じ。

なめてた相手がヤバイ奴だった系映画、これはジャンルとして確立してますよね

代表だと『96時間』『ランボー』とか

最近だと『ジョン・ウィック』シリーズや『イコライザー』シリーズですね

好きならもうOK

次に、何者かにならなければいけないプレッシャーを感じている人!

なんか、肩書きとか持ってないとダメっぽく感じません? 少し有名じゃないとダメだとか思っちゃいません? フォロワー4桁いかないとダメとか。ストレス感じている人は観て欲しい

最後にオデンさんが好きな人!

私はオデンさんって呼ぶ。そんぐらい愛着を持ってます。そういう人は観たらいいよ、すごいセクシーなオデンさんが観られるよ

ではネタバレを含んだ感想を載せていきますね!

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『Mr.ノーバディ』 関連映画主人公でコラボしたらいいじゃん


出典:YouTube

製作にデヴィッド・リーチ、脚本にデレク・コルスタッドなのでほぼほぼ『ジョン・ウィック』な映画。そんでもって『アトミック・ブロンド』

なめてた相手がヤバイ奴だったという設定は『ジョン・ウィック』、尋問中に余裕そうにタバコを吸うところからのスタートは『アトミック・ブロンド』そのままですよね

『ジョン・ウィック』の「犬を殺され……」ですでに笑っていたのに、それに被せて猫ちゃんのブレスレッドなんだから上記2作品は予習前提な作りです。しかもブレスレッド盗まれてなかったってのもギャグですね

なにやらMCU的な動きでコラボしちゃえばいいじゃん! と言いたくなるほど出会って欲しい人々です。みんなで凶悪なマフィア的な集団を倒しに行ったらいいじゃん!

配給は違えど、普通のおじさんだと思ってたら元軍人な設定で『イコライザー』も加えたいところ。ラストの『ホーム・アローン』な展開もまんまですね

配給がソニーなのでコラボは難しいにしても、続編が出るとして、マッコールという名前は出さずともタクシーで拾ってくれるとか友情出演してくれると嬉しいです

という願望が一番最初に出て来てしまう、各作品同様にシンプルでアクションに比重を置いた映画だったなと感じました

『Mr.ノーバディ』 ハッチは現在人の怒りのガス抜きとなれるか?


出典:YouTube

SNSが普及することで時間や場所に囚われない、より良い世界になる、わけもなく

50人弱の教室内や部署内、そうでなくても親友に「お前そんなことできるの? すげーな!」と言われれば満足できていた時代ではなくなったわけです

フォロワーという数字がまるで本人の価値のように扱われる時代、趣味で音楽を作って発表しようものなら「それで食っていけるの?」などとおかんだけでなく知らないアニメアイコンアカウントからクソリプが飛んでくる時代です

私も音楽でお金を稼いでいるわけですが、そんな業界にあまり興味のない古い友人からは「Mステいつでるの?」などと煽られる始末。ていうかMステかよ! なんだその価値観

とまあ“何者”かであることが求められるストレス社会となってしまったわけです

でもね、ほとんどの人が何者でもない、特別な肩書きなんて持っていない人たちなんです。普通に生活していたらa.k.aとか言わない

ハッチのように同じ毎日を繰り返し、冴えないにしても家族を愛し守ることが生きがいなんです。それでいいんです

それで良いのに、生きているだけで比べられ舐められる現代。いっそのこと目の前で迷惑行為を繰り返す若者をぶっ飛ばしてやろうか!

その気持ちの表れが、わざわざ銃からタマを抜く行為となっているわけですね。俺は実はすごいんだぞ! 名前があるぞ! という意思表示

もちろんハッチは元会計人(処刑人)だったので通用しますが、私たちはそうじゃない。当たり障りないようバスを降りるのが良い

怒れど行動はできない、煽られど返す言葉がない、そんなストレスで膨らんだ腹ワタからガスを抜いてくれる、そんな立場になるようにハッチは描かれているように感じます

そういう意味では『ジョーカー』に近い作品とも言えますね


すべては妄想かも。でもそれがほとんどの人のリアルだったり

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『Mr.ノーバディ』 退役軍人が抱える問題も頭をよぎる


出典:YouTube

先ほど挙げた類似作品『ジョン・ウィック』『アトミック・ブロンド』『イコライザー』の主人公は、それぞれ戦う意味があるように感じる作品です

それに対し、本作品のハッチは復讐や正義感で動いているわけではない様子。過去の処刑人としての人生が忘れられず、暖かい家庭と同じ日々にストレスを感じて戦いに身を投じています

元FBIの父親もそう。なんとなく引退して老人ホームに入ったものの、結局ショットガンぶっぱなしているほうが生き生きしてしまうんですよね

ドラマ『バリー』でも元海兵隊で戦いを求めて自殺行為を行う奴が出てきました。ガンツでもいたよね、戻りたくて街で殺しまくる奴

退役軍人のPTSDを扱った作品のように、戦場を生き抜いたという生存バイアスとアドレナリンの中毒となってしまい、間違った方向に進んでしまう映画にも思えます

元処刑人なら、マッコールさんみたいに証拠を残さぬよう消えることもできたはず

あえて、というより戦いを求めて無意識のうちに証拠を残し、死を求めて動いている気がします。相手のキレ待ちみたいな、ちょっといやらしさがある

『ベター・コール・ソウル』のボブ・オデンカークだからこそ、病的な行動で話が進んでいく危うい主人公を、楽しいアクションヒーローのように描けたのではないかと感じます

↓GANOが作った作曲ツールです!↓
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最後に

オデンさんがセクシーだな、魅力的だなと感じた方はドラマ『ブレイキング・バッド』からのドラマ『ベター・コール・ソウル』は外せませんのでぜひ観てください! Netflix作品なので加入してね

あとはロトスコープドラマ『アンダン 〜時を超える者〜』も傑作です。これはAmazon作品なのでプライム加入してね

ドラマ『ファーゴ』シーズン1のオデンさんもいい感じなのでオススメです。NetflixでもAmazonでも観れる!

GANO

ニールもセクシー



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    作詞曲家・DTMer・WEBライター。DTMを中心に歌モノ・BGMを制作しています。シティポップ系やブレイクビーツなどを好んでます。
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