映画『ジョジョ・ラビット』 純粋で優しい男の子と優しい人たちの愛。10歳から見た第二次世界大戦時のドイツをコミカルに描く
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映画『ジョジョ・ラビット』 純粋で優しい男の子と優しい人たちの愛
どうも、GANO(@Past_Orange)です。
2020年1月17日に日本公開となった『ジョジョ・ラビット』を観てきました!
第二次世界大戦時のドイツを舞台にした映画ですね
では、まず予告編を観ていきましょう!
『ジョジョ・ラビット』予告編
10歳の男の子が主人公です! 可愛い
ナチズムを扱うと重くなりそうですが、コメディ色が強めですね。
映画『ジョジョ・ラビット』はこんな人にオススメ!
どんな人が『ジョジョ・ラビット』を楽しめるか考えてみました。
・戦争に実感が湧かない人
・コメディで号泣したい人
・全世代
こんな感じ。
戦争映画といえばそうなんですけど、戦争中の子供たちのお話です。戦場じゃなくて街がメインなので実感が湧くと思います。
そしてコメディで号泣したい人ね! 多く笑う分その後の展開によっちゃあ大号泣になる映画ってあるじゃないですか。それ好きならドンピシャ!
そしてそして、言わせてください。全世代! 学校教材として観るべき! 子供が生まれたら観るべき! 20歳になったら観るべき! 観やすい内容になっているのに重いテーマだから、全世代観るべき映画ですよ。
ではネタバレを含んだ感想を載せていきますね!
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『ジョジョ・ラビット』 理想的な人間像を子供に見せる大切さ
非常にコミカルで大爆笑な映画なんですが、第二次世界大戦時のドイツが舞台です。
ヒトラーユーゲントで洗脳される10歳の少年、ユダヤ人を家に匿う母親、ゲイであることを隠し生きるナチス将校。本作の内容ってこう並べると結構重いです。
そんな重い内容を軽くコミカルに撮れちゃう(演じちゃう!)タイカ・ワイティティ監督はさすがですね!
本作でもっとも胸を打たれた部分は何かと考えると、ジョジョを取り囲む素敵な大人たちだったと思います。
ナチズムに陶酔する幼いジョジョを叱らずに、むしろ応援するような形を取りながらも正しい道に進むよう明るく指導する母親ロージーは素敵でした。
エルサとの会話で、ジョジョが間違った思想に傾倒していることを不安に思っていることがわかります。でもジョジョの前ではそんな素振りを一切見せないんですよね。
思想を真っ向から否定するのではなく、私はこんな感じに生きている、本当に大切なことは戦争が終わることと楽しく踊る姿に涙しました。
背中で語るじゃないですけど、理想の子供になって欲しいと説教するより、その理想的な人間に自分がなって見せることが正しい教育なのかなと思いました。
ほんと大人の言うことって嘘ばっかりですからね。いじめは良くないと言いながら大人の世界もいじめ多いですから。子供たちに言う前に自分たちが正しい行いをしないと。その他もたくさんね
この映画自体もロージーのようです。堅苦しく重々しく戦争の怖さを伝えるのではなくて、まずはコミカルにとっつきやすく身近なものから教えていく。そうすることが大切なんですよ。
超頼りないヒトラーも、笑かしながらもちゃんとダメな人間として描かれるので分かりやすいです! 学校教材にしましょう!
『ジョジョ・ラビット』 百聞は一見に如かずな映画
ヒトラーユーゲントって10歳から18歳まで加入が義務づけられていたんですよ! 法律で決まってたんです、やばいよね。
10歳ですよ、10歳。ジョジョもヨーキーも素直で、何でも信じちゃう年頃です。戦争とは何かを理解していない状態なんです。
簡単に洗脳できてしまうんですよ、だって他の教育受けないし。周りも同じように洗脳されているから疑いようもないし。
その洗脳された子供たちがどうなるか。そのまま大人になるんですよね。だからミス・ラームのような大人も被害者なのかもしれません。
見た目では判断できないけど、ユダヤ人は悪魔みたいな存在で人を食べると本気で信じちゃう感じが愛らしくも悲しかったりします。
そんなどっぷり洗脳されたジョジョも、ユダヤ人のエルサと出会うことで変わっていく。全然普通の、自分と変わらない人間じゃん! ってなっていくんですよね。
百聞は一見に如かずだなと。もちろんすべての物事を見ることはできないので、こうやって映画で勉強したりするわけですけども。
自分で体験したことに勝るものはないと思える内容でした。
〇〇人はどうこう、みたいなレッテル貼りが大好きな人が周りにいたら、ちょっと距離を置いて参考程度にするのがいいですね。もしくは会ったことある? って聞いてみるとか。
子供に限らず、教育を受けず無知なままでいると簡単に洗脳されてしまうから、正しい教育と自分で考えることは大切だと再確認できました。
『ジョジョ・ラビット』 愛くるしい人たちに笑って泣いた!
登場人物がみんな愛くるしい! もうヒトラーまで愛くるしいので困っちゃいますね。ジョジョのイマジナリーフレンドなので愛くるしくて当然か!
母ロージーはもう素敵すぎるんですが、クレンツェンドルフ大尉とフィンケルのコンビも最高に面白かったです。シオン・グレイジョイが楽しそうでよかったよ
特にクレンツェンドルフ大尉は、ゲイであることも隠しデザイナーになりたいことも隠し。気高く散っていく姿に泣かされましたよ。
明日死ぬかもしれないから、今日は抜群にオシャレして明るく踊りながら過ごすロージーも、どうせ負けるからと自分でデザインした軍服を着た大尉も、みんな仲良く過ごす世界だってあったはずだと思うと涙が流れ出てきますね。
非常に愛くるしい、が故に号泣してしまう。ヨーキーも可愛いし、生きてて良かったよほんと。
戦争映画って暗く地味な絵面が多くなりがちですが、コメディでもあるのでかなり華やかでしたね!
思い出すのは可愛い映画と言ったらこの人ってぐらい可愛くオシャレな映画を作るウェス・アンダーソン監督。
特に幼い少年を描いた『ムーンライズ・キングダム』は、本作が好きならオススメです。
最後に
今年一泣いた映画ですね。1月だからかもしれませんが、2020年これ以上可愛くて笑えて泣ける映画が観れるかはどうか。
そう思えるぐらい最高に面白かったです。サム・ロックウェル好きだわ
そうサム・ロックウェルをずっと観られる『月に囚われた男』もオススメですよ。
ダンカン・ジョーンズ監督も優しいんですよ。ほんとオススメ
GANO
経営vs現場に熱くなる!
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