Vol.94 君がいるだけで毎日が心地良くなるね。『Breezy / Wouter Hamel』
公開日:
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最終更新日:2018/07/23
ANALYZE GANO's ANALYZE, Wouter Hamel
Breezy / Wouter Hamel
どうも、GANO(@Past_Orange)です。
そよ風って気持ちいいですよね。無風ではない感じるギリギリラインのちょうど良い風。
何もしゃべらないけど近くにいると安心する友人だったり恋人だったり、そういうなんだか居心地の良い相手のことをBreezyっていうのかも。
今回紹介するのはこの曲!
Wouter Hamel – Breezy
非常におしゃれですね〜、Jazzっぽい響きの連続なのですが、すごく聞きやすいですよね。Jazzy Popなんてジャンルで呼ばれます。
Wouter Hamelはオランダのミュージシャンです。主にJazzのボーカリストとして紹介されますが、ボーカル以外にも作詞作曲編曲としています。
このBreezyはプロデューサーのBenny Singsとの共作ですね。Bennyらしさが全開で最高です。
さて、BennyプロデュースでJazzy Popなこの曲、どんな内容なのでしょうか?
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Breezyの歌詞について
歌詞の一部を引用して見ていきましょう!
When Jody smiles the room lights up with fine white stardust
And limelight seems to beam out of her eyes
She doesn’t seem to notice but she doesn’t need to
She’s had her share of compliments and lies
最後の方はかなり意訳です、どう訳すのがいいのか難しいですね。オランダ人であるBennyやWouterは英語詞の書き方が変わっていたりしますので、また違ったニュアンスかも。
ジョディがいるだけでなんだか明るくなるね!ってことですね。そこにいるだけで場が和む女性、いいですね。
(She says) come turn off your radio and let’s go dancing
We’re far too young to sit at home all night
What’s the use of sleeping when we’re in this city
That tries to stay awake with all it’s might
なんともアクティブな女性ですね!なに椅子に座ってラジオ聴いてるのよ、まだまだ若いんだから遊びに行くわよ!そんな感じ。
睡眠?いらないいらない、踊ってることの方がよっぽど休息になるわ!って、結構グイグイ引っ張ってきますね。僕は夜は寝たいかな〜
‘Cause life just feels so breezy
So comfortable and easy
This sad and sullen winter night seems tropical and bright
Like champagne coloured drops of neon light
とってもポジティブな内容ですね。どんなにどん底だってそれもキラキラ光る人生の一部じゃない!そんな感じ。スーパーポジティブな彼女です。
こんな女性と一緒にいたら笑顔が絶えないでしょうね!
Breezyのコード進行について
今回は骨が折れました!なんせJazzy Popというジャンルなので、不思議な進行が多いんですね。
全7パターンに分類されています。ヴァースが4種類、コーラスで3種類です。
D♭メジャーの曲です!まずⅣM7→Ⅶ7→♭Ⅶ7→Ⅴ7→Ⅵ7ですね。
ⅣM7→Ⅴ7→Ⅵ7でゆったりと進むコード進行の間にⅦ7→♭Ⅶ7というメジャーセブンスを平行移動でぶっこんでます。
譜面上で見ると臨時記号ばかりでげんなりですが、このⅦ7→♭Ⅶ7が良いアクセントになっておちゃらけた印象を受けます。
Ⅱm7→♭Ⅶ7→Ⅵm7→Ⅵaug7→Ⅵ7ですね!augコードがパッシングで入るのが気持ち良い!
augは耳に残りやすいのでこのようなパッシングで一瞬聴かせるのが良いです。お洒落ですね!
ⅣM7→Ⅴ7→Ⅰ→Ⅲ7→Ⅵm7です。ここで定番のコード進行ですね。
Ⅲ7はⅥm7のセカンダリードミナントとして借用されています。
ラ♭→ラ→シ♭、レ♭→ド→レ♭と内声が半音で動き気持ちが良いです。
Ⅱm7→Ⅴ7→♭Ⅲm7→Ⅱm7→Ⅵm/Ⅱですね。
Ⅱm7→Ⅴ7ときたのでⅠに戻りたいのですが、♭Ⅲm7を入れることで無理やりⅡm7に戻ってきます。
かなり強引ですが、これがなぜか心地よいんです。癖になっちゃうので使いすぎ厳禁ですね。
たった8小節の中に4つも分けなければいけないコード進行が入っていました!
こんなにも難しいコード進行を使っているのに、さらっと歌い上げられているところがいいですね〜。
続きまして、コーラス部分です。
Ⅴm7→♭Ⅲ7→Ⅱ7です。属調の同主調A♭マイナーへと転調したかのような怪しさ。
もしA♭マイナーならⅠm7→Ⅵ7→Ⅴ7です。なんだかディズニーの悪役の歌でありそうなコード進行ですよね?
ミ♭→レ→レ♭と半音で下降してくる内声がミソですね。ミュージカル感出ちゃう。ディズニーの影響がすごい
Ⅰm7→Ⅳ7→Ⅱm7→♭Ⅲです。これもⅠm7→Ⅳ7→Ⅱm7までは転調したような感じです。長二度下のBメジャー(C♭メジャーの方が書き方は正しい)ですね。
その一時転調を無理やり戻すためにまた♭Ⅲという強引なコードを打ち込んでます。次のコードへまた半音で動かす内声を作るためですね。
Ⅵm7→Ⅱ7→♭Ⅱm7→Ⅰm7です。Ⅵm7→Ⅱ7で属調のA♭メジャーのようなコード進行を持ってきたかと思えば、また平行移動でコードを動かしていき、半音で内声が移動できる形にしてまたヴァース1へ戻ります。
コード進行が一時転調を繰り返しどんどん変化していくので、その分メロディーは音を外れないようあまり動きません。
つまり、メロディーは音を保持して、その音の背景を変えていくことでいろんな印象を与えるようにした曲だと言えます。
ジョディどんだけアクティブでキラキラしてるんだろ。って感じ!
最後に
この曲はリリース当時から大好きだったのですが、耳コピするには腰が重かったです。
多分ブログで続けて耳コピしてこなかったらできなかったですね。当時では聴き取れなかった。
かなり使い勝手が悪いですが、このコード進行を使わずとも、このように変わったコード進行を使うんだよって勉強し使ってみてください!
GANO
こっちはこっちで転調しまくり!
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