『スター・ウォーズ / 最後のジェダイ』は新しいスター・ウォーズを作る映画。伝統芸能よさらば!
公開日:
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最終更新日:2019/01/20
映画

『スター・ウォーズ / 最後のジェダイ』は新しいスター・ウォーズを作る映画
どうも、GANO(@Past_Orange)です。
2017年12月15日に日本でも公開となった『スター・ウォーズ / 最後のジェダイ』を観てきました!
前作『スター・ウォーズ / フォースの覚醒』直後を描く作品となっています。
では、まず予告編を観ていきましょう!
スター・ウォーズ/最後のジェダイ」本予告
あれ、もしかしてレイはダークサイドに落ちちゃうの? みたいな終わりかたの予告になっています。
根強すぎる、40年間増え続けたスター・ウォーズファンが期待するエピソード8は、どのような作品なのでしょうか?
『スター・ウォーズ / 最後のジェダイ』はこんな人にオススメ!
どんな人が『スター・ウォーズ / 最後のジェダイ』を楽しめるか考えてみました。
・スター・ウォーズをまだ観たことない人
・旧三部作だけがスター・ウォーズじゃないと考えている人
・期待をどんどん裏切られたい人
こんな感じ。
まず、まだスター・ウォーズを観ていない人。長く愛されている作品なので、すべて予習して観るのがベストではあるのですが。
それでも、まず観ちゃうって場合でもOKな作品なのではないかと僕は思います。前作である『フォースの覚醒』も入りやすさがあったのですが、今回からハマっても良いと思います。
あとここ大事。旧三部作だけじゃないぜ! って人。逆だな、旧三部作最高! 『フォースの覚醒』ありがとう! じゃない人。
伝統芸能であってほしい人は観ると怒ります。『ファントム・メナス』観て怒った人は怒りますね。
そして期待をどんどん裏切られたい人! そうくるの? その次そうくるの?? ってな感じでポンポン裏切られていく作りなので、オススメですよ!
ではネタバレを含んだ感想を載せていきますね!
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『最後のジェダイ』は過去を葬り去った!
もうこれなんですよ、カイロ・レンが予告で言っていたのはスター・ウォーズ全体の話だったんですね。
スター・ウォーズって熱狂的なファンが多くいますよね。とっても魅力的な映画なだけに、ファンの熱量も半端じゃなりません。僕は浅いと蹴散らされちゃうね。
特に旧三部作をリアルタイムで観てきた人たちの熱量は半端じゃなく、とてつもない愛があります。
なので、『ファントム・メナス』を観たときの彼らのガッカリ度も半端じゃなかったと聞きますね。こんなんスター・ウォーズじゃねぇ〜よって。
僕はね、『ファントム・メナス』が初めて劇場で観た洋画なんですよ。なのでがっつりファントム・メナス世代、新三部作面白いと言っちゃう人です。
で、旧三部作ももちろん好き。色は違うけど同じ1つのスター・ウォーズじゃないですか! 同じものが6作品あっても面白くないじゃないですか。
そんな僕らはいつも厄介者扱いです。『フォースの覚醒』のJ・J・エイブラムス監督も旧三部作ファン。完全に旧三部作をなぞった作品でしたよね?
新三部作をなかったことにされてしまうほど強いフォースを持つファンが、新しいファン獲得を拒んできたように感じます。
そこで今回の『最後のジェダイ』。伝統芸能を望んだファンを蹴散らすような作品になっていました! わ〜怒る人いっぱいいる〜
『最後のジェダイ』で誰の腕も切れません
旧三部作に捧げたJ・J・エイブラムス、今までのスター・ウォーズを葬り去ったライアン・ジョンソン。
そう、今回誰の腕も切れません。中間作は腕切れるって思い込んでましたね僕も。ルークもアナキンも腕切り落とされるから、レイ? レン? って感じで観に行きました。
そしたら全然切れません。なんだこの感想!
もうね、そういった予想を立てちゃう時点で古臭いんだよ! とライアン・ジョンソンに言われたような気がします。
確かに『フォースの覚醒』でスター・キラー出てきた時には帝国軍学習しねぇ〜な! とツッコミを入れましたよ。オチも分かっちゃったもんねそれで。
そんな伝統芸能を葬り去った今作、賛否両論なのはもちろんですよ。僕は嬉しかったな。
『最後のジェダイ』は血筋の話から離脱した
父親アナキンと息子ルークの血筋の話でもあったスター・ウォーズ。宇宙を巻き込んだ親子ゲンカとも言えますよね。刃牙かな
そんなこともあり、フォースを支えてしまうレイはルークの娘なんじゃないか? 説が出ていました。
そうじゃないにしても、もしやオビ=ワン? なんてこともあったりなんかして。えぇ、全然違いました。
レイの両親は名もないただの普通の人。お金欲しさに娘を売った最低の人間で、もう死んで墓の中だそうです。
悲しいですよね。でも、それだからこそ今後のスター・ウォーズが続くことになるのです。
カイロ・レンにはまだスカイウォーカーの血が通っていますが、本名もベン・ソロですし残り1人だしね。
レイは特別じゃないごく普通の少女。ごく普通の少女でも悪と戦うことができる! これが素晴らしいんです。
スカイウォーカーの血が通ってないとヒーローになれないんじゃ、生まれが悪けりゃ何にもなれないと言ってるようなものですから。夢ないですよ。
どんな子でも正義の心を持っていて、同時に悪に落ちる弱さも持っている。血は関係ない、強く生きよ!
そんな熱いテーマがあるのです。忌々しい血縁関係から離脱しスター・ウォーズは新しいスター・ウォーズになったんです。バトンタッチですよ!
そういった意味でルークも「最後のジェダイ」でありながら、「最後のジェダイ」ではないと語ったのでしょう。
誰の中にもフォースはある、僕の中にもね。こう考えるとワクワクしてきませんか?
葬り去りつつも愛は忘れない
レイア姫であるキャリー・フィッシャー、昨年お亡くなりになりました。ご冥福をお祈り申し上げます。
撮影途中に亡くなったと報道されていましたので、序盤の帝国軍攻撃で魚提督とともにレイア姫も宇宙のチリとなるのかと思いきや、まさかの最後まで戦いましたからね。
宇宙空間でもフォース使って移動できちゃうレイア姫、めっちゃ強くない?
前作でのハン・ソロの死もあり、レイア姫もルークもすぐ死ぬのかなと思ってましたが、やはりスター・ウォーズ愛も忘れてませんねライアン・ジョンソン監督。
マスター・ヨーダをサプライズで出してくれて涙ちょちょぎれ! ルークとヨーダのやり取りは鳥肌ものです。
老いぼれてしまった、ルークであってルークでないような序盤でしたが、ヨーダとの会話でやっぱりあの頃のルークであったとホッとしました。
その後のルークとR2-D2、C-3PO、レイア姫との絡みなど、前作フォースの覚醒のときのような嬉しさがありました。
過去を葬り去る、というよりしっかり次世代にバトンタッチしたってことなんだよねさっきも言ったけど何回も言っちゃう。
過去への愛と、未来への一歩を踏み出してくれたライアン・ジョンソン監督に感謝です!
『最後のジェダイ』のここで鳥肌がたった
ルークとヨーダが出会うシーンからは驚きの連続、鳥肌立ちまくり!
もっとも鳥肌が立ったのは、そう。レイとレンが共闘する場面! あそこの背中合わせ(っぽい)戦闘シーンはテンションぶち上げ!
その前にレイとレンがフォースで引き合い手を取り合っていた時点で、そんなことフォースでできるんだ、引き合うのは兄弟って意味? それとも恋? などこちらに期待をもたせていたので、そこからのレンの裏切りは鳥肌ものです。
前作では厨二臭い感が強く、いじられキャラでしたが(今回もだけど)男になったよカイロ・レン! レイに「ベン」って呼ばれ続けても否定しない感じ好きよ
スノークを裏切りレイと共闘するあのシーンにはガッツポーズです。スノークはあっけなくやられましたが誰だったんでしょうね? 誰でもないってことなのかも。
成長していくフィン
一方でフィンも男になっていく。かつての上司ファズマに挑む姿勢に鳥肌!
前作でも上司であるカイロ・レンに男らしく挑んでいましたが、あっけなくやられていました。
しかし今回はローズの助けもあり、ファズマを倒すことに成功! 帝国軍、レジスタンスから逃げることばかりしていたフィンはもういませんね。
さらには追い込まれたレジスタンスのために命を捨てようとするフィン。マジでフィンは特攻して死ぬんだと思いましたよ、2作目で死ぬ主要キャラも斬新だなと。
ローズが助けに入ったことで無事死なずにすんだのですが、重傷のローズを救おうと必死になるフィンは、前作でのレイのようでもありますよね。こういった意思が受け継がれていくってことなんだなと。
フィンはレイに好意を寄せていたようにも感じていたので、今回でローズとこのような関係になるとは思いませんでした。レイもちょっと気になってるみたいだし。
レイとレンも良い感じになりそうでならなくて、そこに現れるイケメン、ポー。レイはフィン、レン、ポーの3ルートどこを選ぶ? と、思ってみたり。
ルークの強さに惚れ惚れ
『最後のジェダイ』では、その最後のジェダイに当たるルークの弱さと強さ、両方を観ることができた映画でもあります。
戦うことから逃げたルーク、失敗を恥じたルーク。でも最後は未来のジェダイたちを逃がすために1人帝国軍に立ち向かいます。しびれた!
総攻撃にも余裕、カイロ・レン相手も余裕。その理由は実はフォースで実体なくしてその場にいたから! フォースの可能性を広げた瞬間でしたよね。
その後パワーを使い切ったのか、それとも未来のジェダイたちを見てホッとしたのか、肉体を離れフォースになるわけです。かつてのマスターたちのようで、悲しさと嬉しさがこみ上げます。
2つの太陽を見つめて消えるそのシーンに、ルークのスター・ウォーズは終わり次のスター・ウォーズが始まることを再確認しました。
ルークは今もルークであった、そこにしびれ鳥肌です。
『最後のジェダイ』はコメディ要素も多め
『最後のジェダイ』では今までとは違うコメディ要素も多く追加されています。
冒頭のハックス将軍とポーのやりとりや、ハックス将軍とスノークのやりとりから始まり、レイとレンのフォースでのやりとりでの笑わずにはいられませんでした。
新キャラ? のポーグとチューバッカのやりとりやカジノでのBB-8と酔っ払い親父との絡み、カイロ・レンとハックス将軍とのやりとりなど。
結構緊迫したシーンにポンッとコメディ要素が入ってきたりと、一歩間違えると集中切れちゃうような場面もあり、賛否両論となっていますね。
コメディ要素を入れることで、各キャラクターの人間性がさらに見えることになったのも事実です。特にハックス将軍、卑劣で小物なんだけど、なんか憎めなくなってきましたね。
伝統芸能を捨て生まれ変わるスター・ウォーズを感じる部分です。
最後に
賛否両論でOKですよ、心が動いた証拠ですからね! 挑戦している証拠なんです。
ただ気がかりなのは次作のエピソード9。監督が前作と同じエイブラムスなんですよ。
ライアン・ジョンソンが伝統芸能から解放したのに、もしかしたらエイブラムスがまた伝統芸能に戻しかねない、なんて考えちゃうんです。
昔のスター・ウォーズに戻してくれという想いと、新しいスター・ウォーズを観せてくれという想い。果たしてどちらが勝つのでしょうか!
フォースと共にあらんことを
GANO
フォースの覚醒ではここで泣きました


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