Vol.154 浮遊感の強いノルウェーのひんやりディスコポップ。『Fight or Flight or Dance All Night / Kommode』

Fight or Flight or Dance All Night / Kommode
どうも、GANO(@Past_Orange)です。
一昔前はインターネットも発達していなかったし、地域ごとに音楽の”色”があったと思います。
今はそんなことないはずなんですが、どうも「この地域の音楽は〇〇だ」みたいなことがちょいちょいある。
今回紹介するのはこの曲!
Kommode – Fight or Flight or Dance All Night
ノルウェーのバンド、Kommodeの2017年の楽曲です。
Kings of ConvenienceのメンバーであるEirik Glambek Bøeが結成したバンドですね。
ポップですよね、そしてひんやりして聞こえる。ノルウェーだから?
この感覚、Röyksoppがそうなんですよ。
では、歌詞とコード進行を勉強していきましょう!
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Fight or Flight or Dance All Nightの歌詞について
歌詞の一部を引用して見ていきましょう。
…と言いたいところですが、どうやら正式な歌詞が出ていないようです。
海外サイトに言ってもなんか「?」が多めについています。
ノルウェー訛りみたいな感じの英語なのでしょうか。
今回はコード進行を中心にね。
ということで続いて、コード進行との関わりです。
Fight or Flight or Dance All Nightのコード進行について
ではコード進行を見ていきましょう。
ここでは、コーラスとインタールードとして考えていきます。
コーラス
コーラス1 譜面で
キーエディターで
Fight or Flight or Dance All NightのキーはG#マイナーになります。
C#m→E→G#m→BなのでⅣm→Ⅵ→Ⅰm→Ⅲです。
なんとダイアトニックスケールを3度ずつ登っていくだけ!
結構変化が生まれなくてやらないほうが良いとか、アカデミックな考えでいくと禁則にもなっちゃうんですけど、やってますね。
3和音のみで聴くとカッチリとしてマイナーとメジャーの違いがほんのりわかる程度ですが、テンションを織り交ぜて綺麗な響きにしてますね。
そのままでもよく、変化が欲しければテンションボイスを加えていくと良いです。
Get Lucky / Daft Punkでも似たようなコード進行が使われています。
コーラス2 譜面で
キーエディターで
C#m→E→F#→G#mなのでⅣm→Ⅵ→Ⅶ→Ⅰmです。
こちらは変化が生まれましたね。
後半のE→F#→G#mでダイアトニックスケールを順番に上がっていくことで、最後のトニックで終止感が強く出ています。
とは言ってもテンションが多く含まれるので曲中では終止感やや強めって程度。
曲全体のバランスを考えて使うと良さそうです。
インタールード
インタールード1 譜面で
キーエディターで
E→G#m→BなのでⅥ→Ⅰm→Ⅲです。
こちらはコーラス1と同様に3度ずつ上昇するのみ。
変化がないし、トニックの終止感も薄々ですね。Bのセカンダリー感も薄々。
なにやらずっとG#m7を鳴らしている模様。
この薄く変化がない感じを楽しむコード進行だとも言えますね。使いすぎ注意!
インタールード2 譜面で
キーエディターで
E→B→B/C#なのでⅥ→Ⅲ→Ⅲ/Ⅳです。
こちらもG#m7をずっと鳴らしているような感じです。
インタールード1よりは変化がありますが、それでも薄め。
高音でのピアノリフが引き立つようなコード進行かと思います。
狙いがある場合にのみ使うのが良さそうですね。
最後に
ひんやりした空気が伝わってくるような不思議なポップソングでした。
地域の色が出ているのでしょうか? 不思議ですね!
GANO
では聞いてみましょう!


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